小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

小学生、中学生に対する歴史教育

2013-06-07 23:36:17 | 考察文
小学生、中学生にとって、(高校生でも)歴史の勉強は難しいと思う。(特に世界史は)それは、なぜか、といったら、小学生や中学生は、純真だからである。彼らは、友達と仲良く楽しく遊び、ケンカはせず、性格が明るく、素直で、元気で親とも仲がいい。要するに、良い子である。

一方、歴史というのは、日本史にせよ、世界史にせよ、ヘドが出るほど汚い、人間個人や国家の、欲望、野望、エゴ、略奪、狡猾さ、など人間の「悪徳」が、歴史を動かしてきた原動力の基本だからである。もっとも、「悪」だけで歴史は、作られてきたわけではなく、「善」も、あることはある。イエス・キリスト(彼を善人と、はたして言い切れるかは疑問である)や、釈迦、孔子、ガンジー、孫文、など、数多い善人も、歴史の原動力となっていることは確かである。しかし、やはり善人というのは、数からすれば、圧倒的に少なく、歴史の原動力の基本は、人間の悪である。

小学生や中学生は、純真だから、人間が、ここまで、汚く、ずるく、えげつない、存在ということは、理解できにくいのではないか、と思う。だから小学生や中学生にとっては歴史は難しいと思う。だから真面目に勉強している生徒でも、歴史は、「なぜか」という理屈までは、わからず、出来事と年代を、理屈がわからないまま、暗記しているだけではないかと思う。

高校生でも歴史は難しいと思う。歴史が本当にわかるようになるには、もっと、大学生とか社会人とか、大人になって、「人間の悪」というものが見えてくるようになってからではないと、難しいのではないかと思う。
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