古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十一章 濱着口上書・その二十四

2012年06月06日 07時03分06秒 | 古文書の初歩

 

 

 

濱着口上書第七ページ、上の画像の三行目以下

解読 (可)被下様仕度、奉願上候。以上。

           大嶋浦 庄屋 友九郎

           同浦 肝煎  常右衛門

       橋爪 周輔 殿

読み 下さるべき様つかまつり度、願い上げ奉り候。以上

      大嶋浦庄屋 友九郎、 同浦肝煎『きもいり』 常え門

      橋爪 周輔『しゅうすけ』殿

解説 「可被下」・・・前行の最後の「可」と繋がっています。「下さるべき」と読みます。「被」も「様」もキズが入って読める字ではありません。 「仕度」・・・「つかまつりたく」。この字は最もはっきりしています。 次は「奉」です。解読困難です。続いて「願上」で「願い上げ奉り」で、「上」の次の斜めの連続した点が「候」です。 最後は「以上」。 「大嶋」も難しいが、「浦」は鮮明です。 「庄屋」・・・「屋」がかすれていて読みにくいです。 「友九郎」の「郎」が難解。 「同浦」はなんとか読めますが、「肝煎」は読むのは無理です。庄屋と対で並んでいるので、見当をつけて辞書で確認すると言う方法を取ります。 この文書の場合は、ほうぼうにキズの様な汚れが入っているので、余計に解読は困難だと思います。一般に「庄屋」は村長で、「肝煎」は助役という役柄と言われています。 「常右衛門」の「衛」はほとんど記号の様なもので、「門」はこの様な形になります。 宛名は古座組大庄屋である、「橋爪周輔殿」となっています。