古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十一章 濱着口上書・その二十六

2012年06月08日 09時48分39秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

濱着口上書第八ページ、上の画像の三行目四行目

解読 三十弐反帆、水主拾六人乗、此度江戸廻り

    酒荒荷物、御影表ニおいて積受之

読み 三十二反帆、水主十六人乗り、この度江戸廻り

    酒・荒荷物、御影表において積み受け

解説 「三十二反帆」・・・かすれていて読むのは困難です。帆の広さを表す。一反は巾約三六センチ×長さ七㍍八十㌢。 「拾六人乗」・・・「拾」「人」「乗」がいずれも難しい。 「乗」の次は「此」で、「此のたび」です。 「江戸廻り」・・・「江戸廻し」。貨物を大阪から江戸へ運送する事。 「荒荷物」・・・雑貨。 「御影表」・・・「表」は二文字に見えますが、縦に大きく書いています。 「お以亭」・・・「以」は「い」、「亭」は「て」。それぞれ変体仮名。「おいて」。 「積受之」・・・「之を積み受け」と書いていますが、通常「之」の文字は読みません。「積み受け」と読めばいいのです。文章は所々違う所が有りますが、ほとんど同じ、字体も同じですから、退屈されるかも知れませんが、繰り返しが大事です。