古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十一章 濱着口上書・その三十六

2012年06月18日 07時15分54秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

濱着口上書第十ページ、上の画像の最終行

解読 地方心懸ケつかせハシリ『舟偏に風』、同日七つ時頃より段々

読み じかた心懸けつかせ走り、同日七つ時頃より段々

解説 「地方」・・・陸地の方。 「方」の下の字は「心」です。「心」はかすれていますが、「心懸け」。陸地の方向へ向かう意志で走らせる。 「つかせ」・・・帆船が強風のとき、帆を半分下ろして風下へ流して進むこと。つかせ走り。舟扁に風旁と言う字は『はしる』で「帆走すること。「つ」は「徒」の変体仮名。「か」は「可」の変体仮名。 「頃」と「段々」のあいだの字はちょっと読みにくいですが、「より」の合成字と思われます。