古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十一章 濱着口上書・その二十七

2012年06月09日 07時46分02秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

濱着口上書第八ページ、上の画像の五行目六行目

解読 當月十三日夕五ツ時頃、積所出帆之由

    順々乗下り、同十六日當国、奥熊野

読み 当月十三日夕五つ時頃、積み所出帆の由

    順々乗り下り、同十六日当国、奥熊野

解説 第一ページとほとんど同じ文章です。「當」・・・「当」の旧字体。 「五つ時頃」・・・午後八時頃。 「出帆之由」・・・一ページでは「出帆仕り」でした。 「当国」・・・紀伊の国。江戸時代の「国」の概念は、日本国・アメリカ国の「国」ではなく、各藩の事を「国」と言いました。紀伊の国は、東の端は現在の三重県尾鷲市付近までが領地でした。三重県北牟婁郡方面を奥熊野と呼びます。これに対して口熊野は、和歌山県西牟婁郡方面の事。 「国」の崩し方に注意。形で覚える。