かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 54(アフリカ)

2019-01-25 19:56:36 | 短歌の鑑賞
  馬場あき子の外国詠6(2008年2月実施)
  【阿弗利加 2 金いろのばつた】『青い夜のことば』(1999年刊)P168~
  参加者:KZ・I、KU・I、N・I、崎尾廣子、T・S、Y・S、
       田村広志、 藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
  レポーター:T・H      司会とまとめ:鹿取 未放


54 痩せすぎて広すぎてされど大地讃(ほ)むるアフリカーナの歌の明るさ

      (レポート)
 旅のいずれかの夜に、アフリカの歌姫の歌を楽しまれたのだろう。作者には、アフリカの大地は広すぎて、またその地味がやせすぎていると思われるのだが、この歌姫は明るくおおらかにアフリカ賛歌を歌っている。アフリカに住んでいる人々にとっては、そこは愛すべき郷土である。どのような土地であっても、そこに生きる人々は、その地を愛している。どこにいても逞しく生きる人間を表している。(T・H)


     (まとめ)
 アフリカの大地は痩せすぎているし、広すぎる。しかしその大地を讃める歌があり、アフリカーナが歌ってくれる。前向きで逞しいアフリカの人々が「大地讃むる」「歌の明るさ」に象徴されている。一連のまとめの歌にもふさわしいおおらかな歌。(鹿取)


コメント
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