かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『泡宇宙の蛙』の一首鑑賞 15

2022-02-12 13:32:28 | 短歌の鑑賞
  渡辺松男研究2の2(2017年7月実施)
    『泡宇宙の蛙』(1999年)【蟹蝙蝠】P14~
     参加者:泉真帆、T・S、曽我亮子、A・Y、渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:泉 真帆    司会と記録:鹿取未放


15 釣り合えよ 今日死ぬ鳥のきょうの日と千年生きる木の千年と

     (レポート)
 「釣り合えよ」と初句切れ、一字アケの強さ。短命の鳥と、千年生きる樹木とを比較し、「釣り合えよ」と言っている。どうか生きとし生けるものの命の重さは、等しくあってくれたまえ、と詠っている。
    (真帆)


     (当日意見)
★祈りですよね。涙ぐましい気がします。松男さんの思考の形がよく見える歌で、大好きな歌です。
   (鹿取)


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