2024年版 渡辺松男研究まとめ30(2015年8月)
【陰陽石】『寒気氾濫』(1997年)103頁~
参加者:S・I、M・S、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:S・I 司会と記録:鹿取 未放
252 数知れぬ精霊蜻蛉浮かばせて秋空もまた地球と回る
(レポート)
秋空に数知れぬ精霊蜻蛉が浮かんでいる、いつしか秋空が回り、地球という天体も回っている。この歌は反復、循環という点で245番の歌(たえまなきみずのながれにみずぐるま未来回転して過去となる)に通じるものがあるが、精霊蜻蛉というきわめて土着的な語が用いられている。精霊蜻蛉とは、盆の頃に現われ「死者の霊が、トンボに姿を変えたもの」などといわれている。過去の時間へ消えてしまった数多くの死者の霊がこの世に現れ、回っている姿は、何かを語りかけているようだ、が、地球は止むことなく回り、死者を見送った人々もやがて死者となり、そして精霊蜻蛉となって、秋空に浮かぶのであろう。(S・I)
(当日意見)
★精霊蜻蛉が一斉に回っているのは壮観ですね。(S・I)
★下句が上手。地球が回っているから秋空もまわっているように見えるんだけど。
(慧子)
★意表を突いているけど納得させられますね。(S・I)
【陰陽石】『寒気氾濫』(1997年)103頁~
参加者:S・I、M・S、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:S・I 司会と記録:鹿取 未放
252 数知れぬ精霊蜻蛉浮かばせて秋空もまた地球と回る
(レポート)
秋空に数知れぬ精霊蜻蛉が浮かんでいる、いつしか秋空が回り、地球という天体も回っている。この歌は反復、循環という点で245番の歌(たえまなきみずのながれにみずぐるま未来回転して過去となる)に通じるものがあるが、精霊蜻蛉というきわめて土着的な語が用いられている。精霊蜻蛉とは、盆の頃に現われ「死者の霊が、トンボに姿を変えたもの」などといわれている。過去の時間へ消えてしまった数多くの死者の霊がこの世に現れ、回っている姿は、何かを語りかけているようだ、が、地球は止むことなく回り、死者を見送った人々もやがて死者となり、そして精霊蜻蛉となって、秋空に浮かぶのであろう。(S・I)
(当日意見)
★精霊蜻蛉が一斉に回っているのは壮観ですね。(S・I)
★下句が上手。地球が回っているから秋空もまわっているように見えるんだけど。
(慧子)
★意表を突いているけど納得させられますね。(S・I)
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