かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 113 スペイン⑥

2024-10-17 17:41:28 | 短歌の鑑賞
  2024年度版 馬場あき子の外国詠13(2008年11月実施)
    【西班牙4 葡萄牙まで】『青い夜のことば』(1999年刊)P65~
      参加者:T・K、崎尾廣子、T・S、藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
      レポーター:T・S   司会とまとめ:鹿取未放           


113 川岸に鷺の木立てり西班牙のまつしろき翼はたたきやまず

       (まとめ)
 この川は先の歌(クワダルキビルの川上にハポンの街ありと指さす見れば心は騒ぐ)にあったクワダルキビル川であろうか。「鷺の木」とは変わった言い方だが、木に花ならぬ鷺がたくさん止まっている状態をいう。何の木だかは忘れたが、鶴ヶ丘八幡宮の池の端にも枝という枝に鷺が止まっている木が何本かあったのを見た記憶がある。たくさんの鷺が木の枝ではたたいている様が、旅の途上のあてどないさびしさに響いたたのだろう。慶長遣欧使節団、支倉常長たち一行の末裔が住む街が近いと聞いたからには、懐かしさもひとしおだっただろう。鷺だからどこの国でも真っ白いのだろうが「西班牙のまつしろき」といっているところに遠い歴史に繋がる気分があったのかもしれない。(鹿取)


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