欠陥建築バスターズ

土地・建物の調査研究が専門。日本の地震や災害に備えた建築や、不動産市場や世界経済の未来鳥瞰について述べています。

耐震設計でもマンションは倒壊する事実

2024年09月02日 14時58分54秒 | 怪しい耐震工事の話

【現代のビルもマンションも竹馬の上の建築】
【何の役にもたたない杭基礎の話】
【建築基準法は設計者の責任逃れの道具】

何年か前に、大手不動産会社が建築したマンションの杭基礎が支持層と言われる硬い地盤に届いていない事件がありました。

その時、我々欠陥建築バスターズだけが、
「こんなの大げさ」
「大地震で杭が折れてしまえば、杭が無いのと同じ」

…そう言いました。

これに対し、皆さんからバスターズは業者の見方をしてカネでももらっているのか。
等と言われたものです。

しかし、バスターズの主張がその後に起きた大地震で真実なのが証明されています。

9月1日は防災の日でしたので、NHK スペシャルでは杭基礎が大地震で破壊され、建物を支持する事が出来なくなって、建物が倒壊する危険性を特集していたと聞きます。

…何を今頃になって、びっくりした様に驚いて居るのでしょうか。

東日本大震災でも、能登半島地震でも、建物を支持する杭基礎が破壊された現象は沢山あります。

能登半島地震では倒壊した輪島塗会館のビルが、杭基礎の杭頭部分がビルの本体から抜けるように脱落し、ビルが倒壊に至りました。

…こんな事、バスターズでは最初から当たり前に発生する事を予知してました。
他の大学教授と言われる科学者も、皆わかっていたはずです。

東日本大震災が発生した時、バスターズの知り合いの建築士が、自身の設計したビルの最上階で、ちょうどビル完成の祝賀会をやっていたそうです。

…その時、東日本大震災が発生し、設計者の建築士はビルが倒壊するのを、マジで恐れたと言います。
彼は、床に大の字に這いつくばって、頭を抱えて震えたそうです。

例え、コンピューターで耐震設計したとしても、コンピューターが計算出来るようにモデル化した簡単な計算しか出来ないのです。
実際の地震が来なければ、ビルが倒壊するか否かはわからないのです。

建築士は皆、物理の得意な科学者ですから、杭基礎が地震で破壊される可能性は、誰でもわかっています。


…では、何故国は何もしないのでしょうか。建築家は危険性を指摘しないのでしょうか。
はっきり言って、建築業者も不動産業者も、ビル建築マンション建築で儲けたいからです。

 

落語や時代劇ならこんな会話が聞こえて来るでしょう。
(政治家の悪代官)
「おい、越後屋よく来たのう」
(業者の越後屋)
「はい、本日はお代官様にお礼の品を持って参りました」
(政治家の悪代官)
「どれどれ、ほおーこれは山吹色に光る美味そうな菓子(小判)じゃ」
(業者の越後屋)
「もし、お気に召して頂けたら、また持参致します」
(政治家の悪代官)
「して、今日は何の用じゃ」
(業者の越後屋)
「はい、幕府のおふれの建築基準法の件で御座います」
(政治家の悪代官)
「ほー、あの江戸の町は地盤が弱いから木造建築以外は禁止の件じゃな」
(業者の越後屋)
「はい、そうでございます」
「我々業者は、儲ける事が出来なくなります」
(政治家の悪代官)
「困ったのー」
「それでは、杭を地面に打ち込んだ場合は、石造りもよしとしようか」
(業者の越後屋)
「それでは、大地震で建物が倒れてしまいます」
(政治家の悪代官)
「よいではないか。建物が倒壊したらまた越後屋が建築して儲けよ」
「町人が崩れた建物に押し潰されても、幕府は無くなりはせん」
(業者の越後屋)
「…お、お代官様も相当に悪ですな」
(政治家の悪代官)
「それを言うな越後屋、お互いに儲けようぞ」
「町人の命なんぞより、山吹色(小判)の方が遥かに美しい」



建築基準法は、馬鹿な国会議員や国家公務員である役人によって作られたものです。
建築士も建築業者も不動産会社も、この法律に従ってビルやマンションを建てれば、後で何があっても、

「ちゃんと法律通りに建築しました」

…こう言えば、何の責任も発生しないのです。
逆に言えば、誰も責任をとらなくて良い、大変便利な法律なのです。

…現代のビルやマンションは、怪しい建築基準法で規定された杭基礎で、辛うじて建っている

「竹馬の上に建築された建物」

なのです。

…バスターズははっきり予言します。
都市部に直下型大地震が来たら、欠陥建築でないビルもマンションも、その多くが倒壊し、地獄の惨状と化すでしょう。
そして、日本は経済的窮地に至り、独立国としての地位も失うでしょう。


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