今まで家の花や木は妻の趣味であり、お世話も妻の役割と決め込んでいたので私は殆ど手を出してきませんでした。
しかし、さすがに1日中家にいるのであれば妻に代わって水撒きくらいはしないとと思い、このところお日様が照りだす前にズルズルと長いホースを引っ張り出して庭や玄関の花に水を撒くようになりました。
何しろこちらは水撒き初心者なので、ある時はドボドボとやりすぎて妻が帰って来るなり教育的指導を受けたり、カンカン照りの日は逆に足りなくて花びらがシュンとうなだれてきたりします。
そうなると花もやっぱり生きているんだなあとつくつぐと思い始めて、周りの雑草を取ったり虫がついていないか観察したりするようになりました。
バッサリと大胆にカットされて、一時は安否不明の状態だった庭木のカナメモチさんたちも見事に赤い葉っぱを付け始めましたが、何カ所かに小さな緑色のゴマ粒がうごめいています。
よく見るとそれはアブラムシの固まりで、その周りには小さなアリたちも右に左に忙しく歩き回っており、葉の周辺はギザギザにかじられています。
「おっと、去年まではお前たちの好きにさせたが、今年はそうはいかねえ、覚悟しやがれ!」とばかりに急にべらんめぇ調になった私が買っておいた駆虫剤を取りに行き、手早く振りかけると虫たちは数秒で動かなくなりました。
あぁ、花や木には高い肥料をあげて、毎日水もやって可愛がっているのに、この小さな虫たちはただ極々自然の事としてその植物についていただけなのに簡単に駆虫されてしまうなんて・・なんとはかないことでしょう。(←他人事)
と、心の中で軽くつぶやいた私は、さっきの勢いのままに「エイヤッ」と次のアブラムシたちにスプレーをかけてまわったのでした。
我が家の「はな」たち