Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

夏休み特別企画 高原探索 5(7.31 夜)

2008年08月01日 | トンボと蛾
さて、二日目は主にチョウチョを中心に自分としては
かなりの成果を上げた。
トンボに関しては、写真は満足に撮れていないものの、
目標としていた4種の内2種半(笑)には出会えた。
こうなったら、予想に反してイマイチ成果の上がらない
トンボの分も、夜の蛾で取り返したいところだ。

6時には宿屋にもどり、晩飯を堪能して、風呂にゆっくりつかり
再び夜の蛾探索に繰り出すことにする。
昨夜、蛾のそこそこ見られた宿屋の明かりは消えていたが、
玄関先に見慣れぬシャクガの裏姿が・・・・
こりは・・・エグリイチモジエダシャクではなかろうか?
まだ見たこともなく、結構大きめなので種類名は今ひとつ
自信を持てないが、しっかりとショットは撮らせてもらった。
(調べたらエグリは余計で、ただのイチモジエダシャクだった)
更に、近くの外灯をあたってみるが、そこそこ蛾はいるものの
カトカラなどの大物は殆どいない。(ワモンキシタバだけは
沢山いるが・・・・)
昼間、曇りがちだったので、夜の成果が期待されたが、空を見上げ
るとまたまた降り注がんばかりの満天の星空である!
それでも、アオバヤガ、オオフタオビキヨトウをはじめ、いくつかの
未見種を撮影出来た。
更に、車で山の上の方まで行って明かりを回ろうとしたが、人目が気になり、
何も見ないで帰ってきてしまった(もったいない!・・・)
帰りがけにもう一度外灯を見回り、暗がりを懐中電灯で照らすと、以前より
会いたかった「蛾界のヒオドシチョウ」アトヘリアオシャクに初対面!
地味なシャクガ系中心だったが、見回っただけの成果は収めることが出来た。
出来れば、オオシロシタバやベニシタバを狙いたかったが、またの機会という
ことで・・・



この晩の成果はこんな感じ。
オオフタオビキヨトウ/カドモンヨトウ? /オオシラホシヨトウ?/アオバヤガ
キマダラツマキリエダシャク(割とレア)/イチモジエダシャク/アトヘリアオシャク
他に、部屋に紛れ込んでいたシロフコヤガ風の蛾を改めてみてみたら、未見のヒメハマキ
だったので、一応写しておいた。

(8.1 いよいよ最終日! へと続く)

夏休み特別企画 高原探索 4(7.31 昼-2)

2008年08月01日 | トンボと蛾
蝶ではまずまずの成果を上げ、更に子供を少し遊ばせてから、
宿屋へと戻ってきた。
時間を見ると、午後3時を過ぎたあたり。
時間的には昨日の感じからするとトンボの期待薄だが、
せめてポイントの下見だけでも。。。と再び出かけることに
する。
明日は、いよいよ最終日で、自分にあたえられた時間は、
朝飯後の小一時間+αといったところ。
その時間に確実に成果を上げられるように、ポイントを絞っておこう
というわけだ。

日没までは若干時間があるので、高原の道を歩いてあちこち回ってみる。
まずは、まだ訪れていなかった別の水辺。
ここは、ルリイド未見の場合の最後の保険としてマークしておいたところだ。
しかし、水際へのアクセスは難しく、ほんの二カ所ほどしか水辺に近づけない。
注意深く、踏みあとをつけないように固い地面を八艘飛びして水際に出る。
そして、そこでやっといい加減会っておかねばと思っていたルリイドトンポと
初対面。
最初は、真っ黒なイトトンボを見つけた。程なく、それはルリイドトンポの♀と
判明。その直後、念願の全身ブルー、ルリイドトンポ♂に出会ったのだ!
しかし、遠い・・・・



200ミリでも引き寄せられない距離にいたのだ。証拠写真にしかならないショットを
二、三枚・・・とほほ。
まあ、一応写せたから良しとするか・・・と自分に言い聞かせたが、思えば、トンボの
確実なショットはまだ未見種に関しては一枚も押さえられていないではないか___。

とりあえず、リルイトは見れたので、別のポイントを探しに出かける。
日没まで時間は二時間ほど残されている。
今度は歩いて奥地にまで入っていくことにする。
時々、キイロスズメ蜂が現れ、しつこく体の回りを旋回するが、無視し続けていれば
やがて飛び去るので、それにめげることなく山道を登っていった。
途中、所々にちょっとした湿地があったが、アオイトンボ以外トンポの姿は皆無!



奥の奥まで行って写せたのは、シロモンクロエダシャク♀(既見)だけ(笑)

何だかな~と思いつつ、まあ、高原の空気でも堪能しておこうなどと、のんきに構えつつ
再び山道を降りはじめた。しばらく進んで、傍らの湿地というか草地を覗いて、思わず
息をのむ。。。コヒョウモンモドキだ!
湿性植物の花穂てっぺんにちょこんと止まって翅を立てている。この種がどの位珍しいか?
は忘れたが、いずれにしても初めて会う種類だったので、押さえショットを写しながら慎重
に近づいた。すると、コヒョウモンモドキは、まるで大サービスをするかのように、翅を目
一杯広げて見せてくれた。素晴らしい高原のチョウだ。



思わぬ収穫を得て、相変わらずトンボの成果はないものの、副産物で満足しつつ、更に下ると
初日に訪れた水辺の近くまで来た。その水辺の少し上に、獣道のような踏みあとがあって、
少し気になっていたので、試しに辿ってみると、そこにはミツガシワの群生する沼地があった!
これは何か期待出来るかも?・・・・



しかし周囲は相変わらずアオイトトンボだらけだ。
昨日までは写す気さえ起きなかったが、トンボの画像が寂しいので、とりあえずちょこっと
写してみた(というより、未熟個体の側面ショットを押さえておこうと思って写したのだ)

周辺を洗ってみたが、次々と草むらから飛び立つのは、羽化したばかりのアオイトのみ・・・。
否_一頭だけ違うのがいる!!!まさか!?
な、な、何と!!!



それは今回の目的の一つ、ムヅアガネだった。(もちろん初見)
ムヅアガネはそのあたりでは、たいして珍しい種類ではないのだが、
今回の時期が微妙だったので、なかなか会えなかったのだ。
大体7月末あたりから羽化をはじめ、むしろ晩夏から秋に見られる種類だ。
今回の時期は、没し時期のカオヅロと羽化期のムヅアガネを両方狙える反面、
両方外してしまうカケだったのである。
しかし、なんとかその一角ムヅアガネのショットは押さえることが出来た!
結局、ムヅアガネはこの一頭に会えただけだったので、直前の思いつきが
功を奏した訳である。

そんなわけで、狙っていた高地のトンボの内、ルトリイトンボとムヅアガネは
確認出来、リルイトはちゃんと写真が撮れてないけど、まあいいか___と
すこし安堵しつつ、ムヅアガネ撮影の喜びをかみしめつつ宿に戻った。

(7.31 夜の部 へと続く)

夏休み特別企画 高原探索 3(7.31 昼-1)

2008年08月01日 | トンボと蛾
翌朝は7時過ぎに起床。
昨日の失敗もあり、1日使えるこの日はどこに行くか
大いに悩んでしまう!
初日に軽く高山トンボ三種を押さえておけば、余裕のフィールドだったはずだが・・・
実は、迷ってしまう大きな理由があった。
それは高原行きの数日前に、調べ物をしていたら未見の高山蝶の可能性も
出てきてしまったからである。
自分は、今はトンボがメインだが、昔はチョウチョがメインだった。
子供の頃からの憧れの蝶・・・それは、オオイチモジンにコヒドオシ。
もし会えるチャンスがあるなら、せっかくの遠出だ。
是非、一目でもその姿を拝んでおきたいのだ!

そんなわけで、予定では午後から高山蝶探索だったが、水辺も見られて一挙両得の
場所へと出かけることにした!
まずは、水辺の探索から。

山道をしばらく歩くと、やがて開けた湿地に出た。
第四のトンボ・・・ホソモミリトンボが飛んでいるかも?
まさかね・・・アレ?何か飛んでるぞ!
エゾトンボの仲間が湿地の中程でホバリングしている。
遠くから見た感じでは、胸部が貧弱!足が短め!!縁紋が薄い色!!!しっぽが細長い!!!!
ひょっとしていきなりイージーな他の三種を飛び越して、
オプション扱いのホリミモソトンボに初対面か?!
しかし、全く近づいてくれない。何枚か遠目のショットを
もらったが、いかんせんこれではどうにもならない。。。



多分、ホンミモソトンボかな???といった感じだ。(でも、写真としては・・・苦笑)

その辺は、人通りも多く、道も狭いし、家族も待たせるわけにはいかないし、
ホリミモソらしきはすぐに姿をくらましたので、仕方なく、湿地をうらめしくのぞきつつ
先を急ぐ。当然いると思っていたカオジロトソボも現れず、かろうじて草の間にみつけた
ルリボシヤンマ♀の羽化。(いい加減なショット:::とほほ)



前日に続き、トンボに関して殆ど成果の上がらぬまま、更に先へと進む。
道は比較的平坦で歩くのは苦にはならないのだが、その内、次女が疲れて足が痛いと
言い出した。
仕方がない!お父さんがおんぶしてやろう_・・・何?だっこがいい?ヤレヤレ。。。
こうなるともう虫探索どころではない(笑)
ゴールに定めた場所まで、次女をだっこして行くことになった。

途中、何カ所か休憩所がある。
ずっとだっこも疲れるので、休憩所毎に降ろして休ませ、そのほんの一瞬を
利用して草むらを覗く・・・。

ちょっとした花の群落があれば、そこはミドリヒョウモンだらけである。
でも、ミドリヒョウモンは写す気にはなれない。



それでも、ミドリヒョウモンに混じって、家族が見たがっていたアサギマダラも
時々姿を現す。程なく、次女がこっそり蜜を吸っているカラスジジミを見つける。
カラスシジミは地元付近で偶然出会っているので初見ではないが、綺麗なショット
は撮れてないので、何枚か写す。
その近くの薄暗い草むらで、37年ぶりにヒメキマダラヒカゲを写す!

まあ、そこそこ写せたし、家族も絶景をみて喜んでるみたいだし、良しとするか・・・
と、再び出発。そして、また次女をだっこしてしばらく歩き、次の休憩ポイントへ。

次女をベンチにおろし、道ばたの草むらを覗き込んで、思わず息をのむ!
こ、こりは___!



この場所に行くことを直前に計画に盛り込んだのは、この蝶の為だったのである。
しかし、家族連れ故、奥までは進めないので、見られたらラッキー程度に構えて
いた。しかし、それにいきなり出会えたのである。
三枚ほど写し、更に写そうとすると、件の蝶は、ゆっくりと翅を羽ばたき、そのまま
梢の上に消えた。
子供の頃からの一番の憧れの蝶!♂ではあったが、貴重な体験だった。
とても幸運な一瞬だった。

そんなこんなで、すっかり満足し、再び子供をだっこして歩を進める。
そして次の休憩ポイントへ・・・。
子供を降ろし、辺りを見回すが、花は思ったほど多く咲いてないので、
草むらから少し下を覗いてみる。。。
おや・・・こ、コリは・・・



これも、大変にあこがれていた高山蝶!
まあ、そんなに珍しいものではないようだが、あわよくばと狙っていた
憧れの二種に続けざまに会えるとは!これまたラッキー!

そんな具合で、そのまま目的地への到着。昼飯をとって宿屋へと引き上げることに
した。
チョウチョは成果が上がったが、メインのトンボは成果の無いままである。
貴重な昼前後の時間は使い果たした。さて、どうしたものか・・・。

(7.31 昼-2 へと続く)

夏休み特別企画 高原探索 2(7.30夜)

2008年08月01日 | トンボと蛾
とりあえず、宿に戻り夕食タイム。
風呂にものんびりつかって、寝るまではまだだいぶ時間がある。
数年前の自分なら考えられない事だが、夜の時間も有効に活用したい
ところだ。
やはり、高原ならではのカトカラとか、未見の蛾を期待したい。
まあ、昼間の疲れもあるので、宿の回りを軽く一回り程度することに
した。
懐中電灯を片手に、蛾好きの次女を伴い、宿屋周辺の明かり巡りを
はじめた。

空を見上げると見事な満天の星空だ。
しかしそれでも、宿屋前の明かりには、そこそこの蛾が飛来していた。
近所の外灯も見て回ったが、大物こそいないものの、それなりの種類は
しっかり来ていて、ほんの30分ほどで5種の初顔を得た。
第一夜の収穫は、ざっとこんな感じ。



ミヤマヨトウ/キマダラトガリバ/シロシタオビエダシャク
ショウブヨトウ.sp./ヒメカバスジナミシャク/オオナカホシエダシャク

明日も早いので、夜回りもほどほどにして、床につく。

(7.31 昼の部へ続く)

夏休み特別企画 高原探索 1(7.30昼)

2008年08月01日 | トンボと蛾


今年一番の大仕事も前半戦をなんとか無事終了!
自分へのご褒美として、高原行きを決行する。
実は、早めにスケジュールが出ていたので、春3月に早々と
宿屋を予約していたのだ。
従って天気が崩れても行くことになり、長期のカケでもあった。
今回の目的は、高原の未見トンボ4種。
そして、未見の蝶や蛾である。

出発は7月30日。
朝10時頃に家を出て、高速を乗り継ぎ、目的地へと向かう。
実のところ、今回は、家族旅行を兼ねているので、家族サービスも平行してやらねばならず、
そうそう自由に時間が取れるわけではない。
午後三時前には、現地付近に到着。
早々にチェックインをすませ、とりあえずは宿屋の回りをぶらつくことにする。



ちょっと見回っただけで、未見や未撮影の蝶の目白押し!
(というか、自分自身高原探索は初めてなので、未見だらけで当然だ)
ヒメシジミに、コヒョウモン、ギンボシヒョウモンにオオミスジ。
オオミスジは、何と37年ぶりの再会だが、辺りを見回して目に入るのは
まずこのオオミスジだ。従って、程なく自分にとってオオミスジは全く
珍しいものではなくなった。
時期的には蝶には少し遅く、ヒョウモン類もシジミチョウもボロばっかり。
それでもその辺でいくつかの種の初ショットを押さえて、幸先の良いスタート
となった。

さて、そうしているわけにも行かない。
早速、近くの水辺を見回ってみることにしよう!
とりあえず、今回の目標、高山性トンボの内3種(ルリイトトンボ、ムツアカネ、カオジロトンボ)
くらいは軽くクリアーしておかねば・・・のほほ、のほほ。

車で走ること数分で、マークしていた水辺に到着。
さすがにあたりは高原の雰囲気満点だ。
では、さっそくルリイトあたりから軽く探してみるか・・・・
。。。。。。
。。。。。。
アレ?・・・おかしいな?
全然見あたらない。
ルリイトだったらそこら中の池で群れているはずなんだが・・・。
しかし、探せども探せども、ルリイトトンボは現れない。



トンボは全くいないわけではないのだが、時々草むらから飛び出すのは、
アオイトトンボばかりだ。時たま大きめのトンボが。。。と思うと、
お馴染みのヨツボシトンボ。
こ、こんなハズでは・・・汗。
全く目的を達せられないまま、とりあえず、宿に戻って出直すことにする。
そして、日が暮れる前に何とかもう一カ所・・・
ここも色々覗いて回るが、ルリイトトンボは全く見あたらない。
時間のせいなのかも?と考えたが、初日からつまずいてかなり焦ってきた。
水辺にタカネトンボが往来しているが、そんなこんなでちゃんと写す気に
なれずろくなショットはとれなかった。



山の日没は早い。6時になる頃には、すっかり山の端に日は隠れ、
とぼとぼと宿屋への道を帰った。。。。

(7.30夜の部へとつづく)