Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
当ブログの写真、文章の無断使用禁止。
写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

百蛾夜行 第十四巻

2008年08月30日 | 


帰郷して少しからだが空くので、どこかに出かけようと思っていたら
これでもかと悪天続き。
しかしこの手があった。
夏の山を目指し、未見のカトカラを写す。
これはまだ今年実行出来ていないことだった。
二日ほど地元はひどい雷雨が続き、山へ出かけるのも恐ろしい気がするが
調べると山の方はあまりふっていないらしい。

晩飯を食ってしばらく様子を見たが、大丈夫そうなので、
久々の奥地行きを決行することにした。

山にさしかかろうかというところで遠目に自販機にとまるカトカラ風の
影を発見。かなり大型だ!これはひょっとして・・・・
ただのキシタバだった。キシタバの存在だけ綺麗に忘れていた。苦笑。
そんなこんなで、まずは、自分とは極めて相性がわるい神社のポイント。
ここは、自分の巡っている場所の中では最も蛾相が充実している
はずだが、日頃の行いが悪いのか?行ってあたったためしがない。

現地に着くと、蛾影はそこそこ出ている。
これは期待出来るかも?。。



見られた主なメンバーはこんな感じ。
一段目
@ツマジロカラスヨトウ・・・今まで何度か会っているが、いつも高いところにいて
ちゃんと写せなかった。今回も高い天井にくっついていたのを見つけて、またか・・・
と思っていたら、別のところで目の前にいるのを発見。目出度く近接ショットをゲット。
@ニセキバラケンモン・・・二カ所で見られたが、いずれも偶然下翅を見せてくれて、ニセと
判明。
@アオアカガネヨトウ・・・見事なカラカネ色の綺麗な蛾だ。この類に遭遇するのは二度目。
近似種にやや暖地性のカラカネヨトウがいて紛らわしい。一番内側の線がややはっきりとカー
ブを描く特徴は、アオアカガネヨトウ的と思われる。
二段目
@ヒトテントガリバ
@ネズミエグリヒラタマルハキバガ・・・だと思う。大きさを測ってない・・・・
@トビスジシャチホコ・・・同定の面倒な仲間。合ってるかな?
三段目
@アトキハマキ♂・・・見かけたとき、肩がはっきり淡色に見えたので、未見のカタカケ?と
思って写したらアトキだった。
@イタヤキリガ・・・調べてないが多分。
@ハガタクチバ・・・毎年同じところにいる
四段目
@オオトビエダシャク・・・巨大なエダシャク
@マツオオエダシャク・・・夏の山の定番
五段目
@アミメリンガ・・・白地に達磨の顔のような模様
@カシワマイマイ♀・・・♀は巨大でなまめかしいピンク。熟女系?

そんなこんなで、先行きが危ぶまれたが、とりあえず初物と目される一種をゲット。



左 オオヨスジアカエダシャク・・・大きめだったので写しておいた。後で別地点で多数見た
ヨスジアカはずっと小型だったので、横線の状態等も鑑みてオオヨスジでよさげかな?
右 ただのハナマガリアツバ・・・見かけたときにピン!と来たが、確認したらただのハナマ
ガリアツバでした。お粗末!



あたりで見かける大型種はヤママユとシロシタバばかり。
どちらも数頭~10頭は見かけられた。
でもこんなものかな~。。。。
時期的には微妙ながらオオシロ、そして、ベニを狙っているのだが、気配すらない。
そんな中、一頭だけ見かけないカトカラが現れた!



初めて見る種だが、一目でそれとわかった。ノコメキシタバ。
珍種ではないが、とりあえず神社に来た甲斐はあった。

あまりゆっくりもしてられないので、山をおり、ショートカットして別の地点へといくことにする。
途中、ログハウスがあったので見てみると、明かりに多少の蛾が集まっていた。
でもカトカラは、キシタバだけ。



チャマダラエダシャク率いるウスアオシャク、トビスジシャチホコ部隊。
右は最初見たとき、甲虫とがが向き合って何かしているのか?と思って写したら
こんな残酷な場面だった・・・冷や汗。シロモンオビヨトウを食するサビキコリといったところか?

カトカラの収穫が(いつもながら)芳しくないので(LTやらないんだからある意味当たり前)
移動して県境付近にまで足を伸ばす。
途中の道の駅でトイレに立ち寄ってみると、これがいた。



シロスジエグリシャチホコ
写そうとしたら偶然他の蛾がぶつかってきて反射的に擬死体勢をとっている。

そして久々の県境越え。。。去年、ムラサキを結構見たところだ。



しかしこちらも芳しくない。毎日通えば、何か撮れるかも?(絶対無理)

その少し手前の場所の自販機でのことだが、いい物を見つけていた。



スカシカレハ。結構大型なカレハ蛾だ。このワイン色が好みだ。勿論初見。

さて前後してしまったが、頼みのポイントではめぼしいのはこの位。。。



左は悩み中、外横線が二列の点列になっていることなどで当面スジアカヨトウにし
たが、やっぱりカドモンヨトウあたりが無難かな~・・・保留。
右は、確認してないがニセの方でオーケーだと思う。(確認しました)



その付近で見かけたノメイガ。
キイロフチグロノメイガとした。フチグロノメイガが三種にわかれ、特に、キイロとただのフチグロは
区別が難しいが、前翅外縁が若干出張っているので、キイロにしてみた。

さて、結局、奥地まで行って殆ど収穫らしい収穫もなく、それでも初物は一応何種か撮れたようだし
帰ろうか?と思ったが、出がけにケチって2000円分しかガソリンを入れなかったのが、何とかもち
そう・・・とわかったら、空模様がもったいなくなった。小雨の絶好の蛾日和なのである。
そこで、もう一踏ん張り。いつもの低山に寄ってみることにする。

確かに寄った甲斐あって、多数の蛾を見れたが、多分、知った顔ぶればかりだったと思う。
その中からの抜粋ショット。



夏の外灯巡りでは蛾ばかりでなく、色々な昆虫に出会うが、その中からいくつかピックアップ
してみることとする。



左は時々灯火下で会うミミズク。今回は正面からのカットに挑戦。
雨模様で傘をさしながらであまり自由にアングルを選べなかったが、顔が苔生したように
なっている。葉っぱの葉緑素が付着か?
ミヤマは夏の山で少なからず見かける。最近の桑株ブームは大したもので、休前日の夜などは
蛾のポイントで必ずと言っていいほど家族連れを見かける。相当遠くから来ている人もいるようだ。
しかし人が蛾の撮影をしているところに見境泣く割り込んできてその辺を漁ったり、♂ばかり捕まえて
いくのには閉口する。子供よりも大人の方が夢中になりすぎて血眼になっているのは何とも・・・。



面白い模様の羽を持つマダラウスバカゲロウ、サキグロホシアメバチ?
大きくて綺麗なアオクチブトカメムシ(カメムシは特ににおいが嫌いだけど・・・笑)
定番カマキリモドキの仲間。