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でぇ、どうするん?(胸騒ぎの認知症ケア)送迎編⑫

2018年02月02日 13時07分22秒 | でぇ、どうするん?~胸騒ぎの認知症ケア~

 

加山さんをお迎えに行くと、

ヘルパーさんが送り出しで入っておられます。

もうご主人さんは剪定のお仕事に行かれておりません。

ですから家の留守を守っている意識がとても強くなっています。


「デイサービスに行きましょう」

とお誘いしても、


「私は行きません」


ときっぱり断られます。

それでも執拗にお誘いすると、


「行かないって言ってるでしょ!」


と怒りモードに入られてしまいます。


「何度も同じことを言わせないで!」


という気持ちにさせてしまいます。

 


それで「行きましょう」という誘い方ではなく、



「加山さんの力が必要なんです!

 加山さんとお会いできるのを、

 とても楽しみに待っている人たちがいるんです。

 だから絶対にお連れしないと私叱られてしまいます!」


と切々と訴えます。


「私とお会いしたい人って誰よ?」


とここで馴染み方々をお伝えします。


「〇〇の奥さんとか、▲▲のご主人とか」


「ふ~ん。で、私が行かないとどうなるわけ?」


「そりゃあ、もう盛り上がりません。

 だって今日は節分ですから、

加山さんがいらっしゃらないと鬼は逃げていきません。

皆さんも困ったなあって言いますよ」


「またうまいこと言ってぇ」


でもまんざらそうでもなく、


「それじゃあ、どうしようかな?」


とちょっとだけ首をかしげて考え始めます。



ところが、このいい雰囲気になったところで、

予期せぬおじゃま虫が入ります。


「ゆうびんで~~~す」


と郵便配達の人が来てしまいました。

せっかく盛り上がってきたところなのに、

加山さんはその郵便を受け取るやいなや

お家の中に戻って行ってしまいました。


(あ~あ。どうして今くるの)


と私の胸の中で何かが音を立てて崩れ落ちます。


(ここまで来たのに・・・)


と悔し涙を右手でそっとふいて、


もう一度仕切り直しです。



でも、

「あなたの力が必要なんです!」


というスタンスは変わりません。


「他の誰でもない、あなたなんです」

「あなたの代わりは誰もいないんです」


という思いをやさしく、まじめに、ちょっと頑固にお伝えします。


「それじゃあ、ちょっとだけ行ってくるわ。

お昼が終わったらすぐ帰りますからね。

 留守たのんだわよ」


 

ということでさっそうと送迎車に乗られたのでした。

 

 

この、

「あなたの力が必要なんです!」

という思いは、

私の基本的信念でもあります。

どなたに対しても、

この思いで接することが、

とても大切だなと思います。

 

 

 

 



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