光のみちしるべ ~愛だけが現実~

私たちは皆、神様の子供。
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バリアの中での認知症介護2

2009年07月02日 11時17分35秒 | 認知症介護
昨日お会いした方が今日も同じ人であるという見方は、
ほんの少しの違いにも気づかず見逃してしまうので、
必ず昨日とは何かが違っているという前提でお会いしています。

例えばデイサービスであるならば、
昨日帰宅したあと、ご家庭で何が起きているかはわかりません。
一過性の脳梗塞が起きていたり、
転倒して打撲や骨折しているかもしれません。
まして、きちんと食事を取っているかわからない方もいます。
にも関わらず、心身の変化を見逃してしまうことが多くあります。

朝、お迎えに行ったときの表情、
歩く時の足取り、身体の傾き、
お話しする言葉、声の張り、
笑顔が消えている、
視線が合わないなど、
この他にも変化を見逃さないポイントは幾つもあります。

また昨夜からの水分補給が不十分であれば、
それなりの症状やサインが出ているはずです。
精神活動にも影響を及ぼしています。
送迎車の中でそういう症状が認められた場合、
みちしるべに到着してまず何をすべきかを考えます。
便秘や空腹状態の方も同様です。

当然、バリアの中でのケアは、
昨日と同じケアではなくなります。
昨日と違う心身状態にあるからです。

そのことがわかるようになれば、
昨日の介護と違う方法を考えて実行していきます。
しごく当たり前のことです。


つづく

バリアの中での認知症介護

2009年07月01日 13時13分08秒 | 認知症介護
いろいろ思うことはあるのですが、
少し認知症介護のことを引き続き書きます。

まったく改修していない築40年の古民家は、
どこもかしこもバリアだらけでした。
廊下はゆがんでおりましたし、
台所の床もところどころフワフワする部分がありました。

そういうところに限って、
「ここ危ないよ」とわざわざ右足で力強く踏みしめながら、
教えてくれるご利用者さんがおりました。

手すりとかスロープなどはないし、
段差は当たり前の家でした。
その中を縦横無尽にかっ歩されるのですから、
バリアフリーの施設とは全く違う介護が要求されます。

スタッフとしては家の構造の隅から隅まで、
バッチリ覚えておかなければならないし、
どこにバリアがあるのかも頭の中に叩き込んでおかなければなりません。

さらにご利用者さんの身体状況は一人一人違うので、
その方に合った身体介護をしなければなりません。
加えて毎日同じ健康状態とは言えません。

その日の天気や湿度、気圧などによって、
その方の身体状況は微妙に変化していきます。
昨日とても元気だったからといって、
今日も同じ体調であるという保証はありません。
特にこの梅雨の季節は脳への影響も大きく、
脳梗塞などの発作が起きやすいときでもあります。

何気なく後ろから立位や歩行が傾いていないかとか、
話す言葉や視線がはっきりしないかなど、
何気なくかつ注意深く観察する必要があります。
まぁ、介護職としては当たり前のことなのですが、
この視点が抜け落ちている方が数多くいらっしゃいます。
これは施設も在宅も同じ基本です。


つづく