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光のみちしるべ ~愛だけが現実~

私たちは皆、神様の子供。
内なる神の分光を輝かせましょう。
5次元の光のピラミッドがあなたを待っています。

動機付けの話(デイ利用につなげるために)3

2009年09月06日 16時53分59秒 | 認知症介護
 順調にデイ利用が始まったかのように見えるYさんでありましたが、一番の難題は朝お迎えにいっても、なかなか送迎車に乗ってくれないことでした。

「今日は新聞社の人が打ち合わせに来る」
「今日は絵を描きに出掛ける」
などなどの理由をつけては迎えに行ったスタッフを手玉にとっていました。
駐車場で待っている私は、最終的にスタッフがギブアップして、時間切れで本人を乗せないでみちしるべに戻ることもありました。

 しかし、毎回毎回そういうわけに行きませんので、いつの頃からか私が直接迎えに行くようになりました。Yさんは、「おお、社長が迎えに来たか!」と喜んで乗車してくれましたが、だんだん、私でもテーブルから立ち上がらなくなりました。

それで私なりの乗車必勝法を考え付きました。一見、行き当たりバッタリの方法に見えますが、私なりに計算しつくされた必勝法です。


Yさん(奥様と二人暮らし)の朝のお迎え 乗車必勝法

1. 送迎車(ムーヴ)を車庫に入れます。
2.門のインターフォンを鳴らします。
3.玄関のドアを開けます。施錠されている場合は、奥様が鍵を開けに玄関まで来られます。
4.玄関に入ったら、「おはようございます!みちしるべです!お迎えに上がりました!」と、奥の部屋にいるYさんに聞こえるように、明るく大きな声で挨拶します。
5.Yさんの靴と靴ベラをあらかじめ揃えてから、家の中にあがります。
6.Yさんの顔を確認しながら、部屋の手前でもう一度、「Yさ~ん、おはようございます。お迎えに上がりました!」と明るく大きな声で挨拶します。奥様にも挨拶します。(ヘルパーさんにも)
7.挨拶しながら、素早く服装の確認をします。(メガネ、ズボン、帽子、上着の着用状況)冬はコタツに入っているので、ズボンを穿いているかいないか分らないときがあります。必要な衣類があったときは、即ヘルパーさんに出してもらいます。
8.電話台の引き出しから連絡帳を、テーブル下からお荷物のバッグを取り出し、玄関に置きます。
9.それからYさんのいる部屋の中に入ります。私がお迎えに行ったときは、Yさん自らお茶を入れてくれます(奥様もお茶を入れてくださいます)。その合間をぬって、大音量のテレビの音量を少し下げお話ししやすくします。
11.椅子に座ってお茶を飲みながら、朝のお薬を飲んでいただきます。「元気の出る薬ですよ、どうぞ!」と手の平に載せると、すぐ飲んでくださいます。
12.お茶を飲んでお喋りしながら、テレビの時代劇がコマーシャルになるタイミングを見計らって、「外にお迎えの車が来たか見てきますね」と一旦荷物を持って車庫に行きます。右後部座席のドアを開いたままにして、すぐ家に戻ります。(*ここで外に出て私の姿を消すのは、ここまでの流れを一旦リセットし、次の行動(乗車)に移しやすくするため)
13.「車が来ましたよ!」と、さらに明るく大きな声で家の中に戻ってYさんに報告します。そうすると、「おぅ、そうか」と立ち上がってくれますので、そのまま真っ直ぐ玄関まで行きます。
14.外に出ると、送迎車のドアが開いているのが見えますので、Yさんは車を指差しながら「おっ、もう車が来てたわ」と、開いてる右後部ドアからいそいそと乗車してくれます。
15.車が道路に出る時、ヘルパーさんが車が来ないかを見てくれて、「オーライ、オーライ」と誘導してくれます。奥様も門まで出て来られていますので、お二人に見送られて「行って来ます!」と手を振りながら発車します。車中では運転に支障のない程度にずっと話し続けます。



 とまあ、こんな調子でした。ケアマネさんにこの必勝法をコピーしてお渡しすると、「こんなに緻密に計算して声かけしているのですか?!」と大変驚かれておりました。

 でも、これはマニュアルではありません。ここに想定しないことは毎回のように起きます。その度に機転をきかせなくてはなりません。時には2階のお部屋で寝ている時もありました。そんなときも、私はあきらめず、Yさんをみちしるべまでお連れ致しました。

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