機廻線から伸びた線路は突然このような山を駆け上がります。見た者を圧倒する雰囲気です。 このフックを貨車に引っ掛けてこの坂を昇り降りするみたいです。 10,03,15 沫江煤電向陽站 Canon A1000IS
昨年、沫江煤電を訪れた際に向陽線向陽站の機回し線の奥に続く専用線みたいな線路が気になっていました、今回は天気が悪かった事もあって列車撮影も本気モードにならないことから再び訪れることにしました。運転手は前回と同じ人で、彼は楽山の住民との事。そのため隣街の沙湾の地理もある程度把握しているようで、前回も大体の位置関係はわかるが訪れたことが無いという貝站の場所を迷う事無く、辿り着くことが出来ました。今回も向陽の道は目星がついているとの事なので安心です。
草具(正式には土辺に具)站に入る正門を通過して途中の太平の街で2回停車して道を聞いていましたが、それは迷ったのではなく念押しのために聞いたみたいでした。
そして無事に向陽線の線路が見え出し一安心。ちょうど時間が良いので途中で向陽站からの鳥篭列車を撮影してから目的の向陽站に向かいます。遠くから見て山の形からこの辺と思い道路を右折すると廃線跡に辿り着きました。地元の人に聞いてもらうと向陽站は行き過ぎてしまったみたいで1キロくらい戻らないとダメだそうです。さらにどんなルートでも向陽站には車は入ることが出来ないとの事。それではと車を降りて廃線跡を歩くことにします。明らかに土床の残る廃線跡を歩くと何かワクワクするのは鉄ちゃんの性でしょう…笑
向陽站から伸びる廃線跡はこんな感じで残っていました。所々にある淡いカーブがなんとも良い雰囲気を出しています。 10,03,15 沫江煤電向陽站 Canon A1000IS
しばらく歩き右にカーブすると向陽站が見えてきます。そして目的のその専用線は忽然と現れてきました。
機回線と使われている線路は突然想像を絶する急勾配(と言う表現より山肌の急斜面をへばりついて登っていると言った表現が正しいようです。)で山を登っていきます。地形的には向陽站の西側にある炭鉱の専用線の山のちょうど裏側になります。
この状況を見て最初に疑問が沸いた事があります。それは本線に続いている以上この急坂を本線で走る貨車が登るのか?と言う疑問です。その答えの手がかりになりそうなのが、ふもとにあるワイヤーです。後でわかったことですが、このワイヤーは中腹にある機械室から続いているものでした。
とりあえず、線路を歩くのではなく登ってみる事にします。人間が登るのに苦労する坂で荷を上げるにしても、下げるにして何トンもする思い貨車をこの線路を使って通すと言うことは想像を絶します。
一つ目の踊り場のレベルで分岐した線路は工場内に伸びていました。右側に留置してある貨車は紛れもなく本線で石炭を運搬しているものです。 10,03,15 沫江煤電向陽站 Canon A1000IS
坂の途中には2箇所ほど踊り場みたいなところがありそこから引込み線がポイントで別れていました。下の踊り場の引込み線は工場の敷地に入っており本線で走っている貨車が数両留置されているのが見えました…と言うことは、下にあったワイヤーで貨車を引き上げたと言うことになります。私の予感が的中したようです。間違いなく本線に使用する貨車をワイヤーで引き上げたはずです。しかしこんな光景がこの世にあるのかと感動と言うより呆れてしまいます。もし、貨車を引き上げ(引き下げ)ている途中でワイヤーが切れたら…そんな事はないのだろうか?ふもとには脱線ポイントの様な保安装置ありません。当然気になることですが、ふもとを見る限り、その免走して脱線大破した残骸等は見当たりませんでした。それとも半径5メートルくらいの急曲線をカーブしたのでしょうか?(となると本線を免走したことになり、それはそれで大変危険だと思うのですが…)
なお、各踊り場にはお飾り程度ですがポイントのダルマで操作する免走防止の装置がありました。
頂上付近から見下ろした光景です。天気が悪いので霞んでしまっていますので、ぜひ再訪して澄み切った光景を撮影したいものです。 10,03,15 沫江煤電向陽站 Canon A1000IS
さらに上に登り二つ目の踊り場に辿り着きましたが、ここでもレベルの場所にポイントで引込み線があったものの、線路は集合住宅(長屋)の前を通って忽然と切れていました。ちなみにふもとにあったワイヤーはここで終り。その上に巻き上げ装置があるのであろう機械室がありました。なお、ワイヤーはあまり頻繁ではないものの、かといって数年も使っていない状況ではありませんでした。やはり現役みたいです。
更に上があるので登ろうとするのですが急勾配は更にきつくなり足元を見ていないと滑って転げてしまいそうです。やっと辿り着いた頂上ではかつては上層部のワイヤーの機械室だった建物があるだけで、それ以外は暇そうにしている住民がこちらを睨んでいるだけでした。住宅のある踊り場から上はすでに廃線。またはそれに近い状態になっている様でした。
しかし、この日は天気がよくなかったので見通しが悪く、やっと登った頂上からはかすんで遠くが見えませんでした。きっと晴れていれば遠くが望め、それは絶景なはずです。いつか晴れたクリアな日にもう一度登って見たいものです。
二つ目の踊り場のレベルで分岐した線路は全く意味を成さない状態でした。住民の生活を阻害しているだけに見えました。 10,03,15 沫江煤電向陽站 Canon A1000IS
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