4M2T編成×2で組成されたオール2000番台の113系列車です。静岡配置の113系は首都圏のお古を転配と言う慣例を破り80系置換用に静岡電車区に新製配置された113系です(現:北越急行社長が国鉄本社車務課時代にご尽力された結果と言われています)。グリーン車は連結されていませんがシートピット拡大車で統一された編成は撮っても編成美が整い綺麗だし、乗ってもシートが柔らかく東海道線東京口113系の歴史上もっともグレードの高い編成だと思われます。この日は80系置換初日の運用でした。もちろん東京発静岡行になります。私がわざわざ113系を撮りに行った唯一の例です・・・(笑) 77,03,29 神奈川 327M
3月ダイヤ改正時刻が掲載された時刻表が手元に届き、各社プレス発表には記載されていなかった目立たない列車の動きががないか調べ始めたら最初の東海道線東京口のページで衝撃的な事に気がつきました。それは東京05:20発の321M静岡行が、沼津行に変わっている事でした。さらにグリーンマークが真新しく記載されています。この列車の送り込みになる上り366Mも同様に沼津発になり、グリーンマークが付いていました。これは唯一残った東京ー静岡間直通普通列車が改正により区間短縮され、さらに充当形式が東海の373系から東日本のE231系に変更される事を意味していました(E233系は東海で訓練をしていませんので同社には入れません)。これにより東海道線東京口での最遠列車は沼津行となってしまった事になります。
私が中学生・高校生の時代は本数は少なくなったとは言え東海道線東京口では沼津より西へ直通する普通列車が多数ありました。夜行の大垣行は別として静岡行や島田行、さらには浜松行も設定されていました。特に朝に上って来て、夕方下るスジが多かったのが特徴です。島田駅ではサロの入った11両基本編成の滞泊運用があったとの事です。この運用実態にあわすために静岡電車区にサロ入り113系11両基本編成が何本か配置されていました。今思えば、静岡でサロを組み込んだ東京口仕様の11両編成が用意(配置)されていた事自体、信じられない物があります。当然ながら東京から下る際は途中までは15両のフル編成になる列車もあり、さらには大阪寄りにはクモユニ74が連結される列車もあったと記憶しています。また、サロが入った11両編成が静岡はもとより浜松まで入っていたかと思うと隔世の感があります。なおサロは国鉄解体直前の改正で大船へ転配され、静岡電車区の編成に俗に言う「長物編成」は消滅しました。ちなみに冷房化では東海道線東京口の運用のほとんどを担当する大船電車区を優先して冷房車を投入したたために静岡電車区の冷房化はかなり遅れてしまいました。その結果、大船電車区の113系がほとんど冷房化されても静岡電車区の113系は冷房化された車両が少なく、真夏に暖房車が来ると間違いなく静岡編成だったと言う苦い記憶があります(笑)。
国鉄解体を前にした国会答弁で「国鉄の分割民営化は絶対にお客様に迷惑は掛けません。」と発言した当時の中曽根首相の言葉とは裏腹にJRになり乗客の利便性を無視して車両走行距離の精算が発生するJR各社間の直通列車の削減がなされていきました。会社の区界となった駅でも、もともと列車体系が異なり直通列車がほとんどなかった米原等もありますが東日本と東海との区界になった熱海は従来から直通需要(旅客)があり、国鉄時代はそれに対応した列車設定になっていました。しかし国鉄解体後、徐々に直通列車を削減していき、現在は東海から沼津・静岡行は10本/1日となってしまいました。その削減されながらも残った列車は青春18きっぷ利用期間中には長旅をする乗客が沼津行や静岡行に乗車する姿があったたけに、我々低賃金労働者や学生にありがたい最後の静岡直通列車の廃止は残念としか言い様がありません。前にも書いた事がありますが高崎―小田原間の新宿・湘南ラインは国鉄解体後に設定され、昼間は1時間に1本の割合で高崎―小田原間の最長列車は運転されています。それに対してほぼ同じ距離である東京―静岡間の列車はこの20年間でどんどん削減されて、今改正で消滅する事になってしまいました。この系統の異なるふたつの列車を旅客の流れから(需要)からみると高崎―小田原間を乗り通す乗客は皆無に等しいと思われるのに対して東京―静岡間の直通列車なら数は少ないものの、乗り通す乗客は必ずいるはずです。片や直通客は皆無でも自社管内のみの運転区間(部内では「自社完結」と言います)のためにJR化後に設定され現状維持、片や直通客がいると言う実態の中で、運転区間が2社にまたがるために(部内では「他社完結」と言います)列車が実質的に廃止されてしまう不条理に何とも言えぬもどかしさを感じずにはいられません。JR各社は口では良い事を吹いて廻りますが、実際は乗客の需要を無視して自分達の面倒な(会社間をまたぐ)列車を削減するのに対し、戦略的に存在価値が高くさらに精算が発生しない列車であれはま需要が見込めなくても運転をしている事実があります。今回、東海道線東京口の静岡行廃止は国鉄解体20年が経ち、JRとしてのエゴがむき出しになり、更にはJR会社間の利害関係がますます浮き彫りになった結果と言って差し支えないと思われます。
東京―静岡(一部沼津行)の直通普通列車のうち午後に東京を発車する列車の一部にはクモユニ74が先頭に連結され新聞輸送を担っていました。25年前ではごく日常的な光景も今は昔となってしまいました。後ろの113系は非冷房車ですので静岡編成と察しがつきます。 77,09,18 早川
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