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沫江煤電 通学列車


沫江煤電草具(正式には土辺に具)站(Caoba) 10,03,15 Canon EOS50D 他の写真も同じ

 3月12日から中国に来ています。15日は一年ぶりに四川省・沫江煤電を訪れる事が出来ました。あいにくと終日、雲り空で残念な一日でした。こんな日は国内でしたら駅のベンチか車の中で不貞寝か、そのまま帰宅してしまうのですが、さすがに中国まで来て撮影しないのももったいないので、こんな日には天気が良いとなかなか撮影が出来ない站のスナップ写真を中心にする事にしています。
 沫江煤電では二つある線区のひとつの終点站(老鉱站)に大きな集合住宅があり子供たちは始発駅の草具(正式には土辺に具)站(Caoba)の近くにある学校まで通うのですが、沿線に道がなく(あるにはあるのですが、道路は大きく山を迂回するために時間が要します。またトラックの多い山道で危険が伴います。)列車で通学しています。
 朝の登校列車はこの時期だとまだ薄暗く撮影できませんが、帰宅に使う夕方の下校列車は草具站15:50と撮影に適しています。今回は天気が悪かったらこの列車を草具站で撮ろうと出発前から決めていました。



 15:30少し前、けして静かではないものの午後のけだるい雰囲気の中を遠くから子供の声が聞こえ始め、やがてだんだん声が近づいてきます。
 子供たちの隊列が駅前の通路を埋め尽くし、駅周辺の様子は一変してしまいました。意味もなく走り回る子供。站のホームの雑貨屋ではアイスやお菓子を買い求める子供もいます。女の子は一集団となってヒソヒソ話に夢中です。日本と変わらない光景です。
 すでに組成が終わり、ホームに据付てある客車(通集:鳥篭列車)に子供たちはどんどん乗り込みます。窓もなければ、ドアもないこの列車に子供を乗せるなんて危険極まりないと思うのは日本人の感覚なんでしょう。自己責任が当たり前の中国では子供自身の注意だけでけして保安度が高くない列車に乗ることが当然のようです。
 ほぼ乗り終わった列車を見ると8両組成の列車のうち6両が児童輸送専用車の様で大人は他の2両に乗り、けして子供たちが乗っている車両には大人は乗車していません。そして良く見ると児童専用車の1両は幼稚園の子供の専用車になっているようです。さすがに幼稚園の子供には保母(先生)が付き添いで乗車し、ドアのない車両の出入り口に立って子供が転げ落ちないように監視していました。
 しかし、まだ今日は雲りですがこれが雨だったりしたらオープンタイプの鳥篭列車にどんなスタイルで子供たちは乗るのでしょうか?合羽を着せてのるのでしょうか?しかし冬は暖かい地方ですが、その代わり夏は蒸し暑い地方です。合羽を着たら暑いだろうなぁ…なんて余計なおせっかいを考えてしまいました。
 15:50定刻に列車は動き出しました。列車に向かってこちらから手を振るとその十倍以上の手が振り返してくれます。こちらの期待したポーズをしてくれるのが子供を撮る時いつも感じる事です。
 列車が発車した後の草具站は30分前と同様。工事の音とクラクション。そして中国語特有の甲高い声だけが聞こえていました。



【ご報告】
 3月12日に中国に入国し沫江煤電に着く前に成都から約300Km北にある広元郊外のナローゲージ線に向かいました。ここは782mmのナローゲージで今なおC2が3両在籍する線区なのですが。終点駅と中間駅に二箇所刑務所の施設があることから囚人の輸送にこの鉄道が使用されるため以前から中国で最も撮影が困難(限りなく不可能)な路線の一つとされてきました。今回、いつも中国国内を案内してくれているガイドさんから”特別な許可がもらえますので撮影に来ませんか?”とお誘いを受け、ちゃんとした許可が降りているならリスクも低いだろうと出掛けました。
 結果はNGでした。ガイドさんの言う許可とは現地公安の所長との口約束だけで、書面などはなくそのために許可を出した所長が不在のときに全権限を委任された当直だった公安副所長によって我々は沿線で拘束され(俗に言うお縄)4時間にわたり事細かに尋問の上、二度とこの地域には立ち入らないと言う誓約書に屈辱の指紋押捺後メディアを消去しポスポートをコピーされ開放された次第です。
 沿線では我々はこれから撮影に来られる方に影響が出ないようにガイドさんの指示に従い撮影していのですが、それもまったく意味をなさず、立ち入った事が法律違反だとして問われました。中国鉄ちゃんの中ではこの鉄道はは撮影可能になったと言う情報も流れていますが、我々の経験からしてこの地域は未だに外国人非開放地域で撮影は極めて困難であることをお知らせいたします。
 公安としては「今までも撮影者を見かけていなかったわけでもないが、ここ一年くらいは撮影者が目立って多くなってきていたので取締りを強化しようと思っていたところだと。」と説明を受けました。
 今後、この地域に立ち入る事は慎んだほうが良い様です。なぜならガイドさんがどんなに大丈夫と言っても国家が決めた非開放という施策を一公安である所長が法律を覆えせるはずもなく、さらに書面のない許可など無い突撃に等しい物としてご判断ください。
 以上、一個人として越権行為かも知れませんが、今後の皆様のためにあえてここでご注意をさせていただきました。


(中国・四川省楽山からの書込み)

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コメント一覧

DT200A@CF-R3
ペンタ様
ご投稿ありがとうございます。

 残念でしたが、不謹慎ながらまた武勇伝(単なる宴席での話題)が出来たようなものです。
 メディアの件は既に対処済です。アドバイスに感謝いたします。
ペンタ
ご無沙汰しております

残念でしたね、という言葉以外に適切な言葉が見つかりません。

なお、消されたメディアは復活される方法がありますので、上書きなどされぬように・・・
DT200A@CF-R3
O-苴様
ご投稿、ありがとうございます。

 いろいろフォローありがとうございます。ついでに追記しますとこのナロー鉄道は電化の予定があり、遅くとも来年夏までには電化される計画との事です。
O-苴
補足追加
現在、未開放地域ですが、2年後を目途に、開放する計画があるとのこと。開放の理由は刑務所の移転だそうです。鉄道は炭鉱があるので残るようです。なお、ナローのある栄山地域は外国人立入り禁止の未開放地域ですが、広元の町は開放地域です。
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