ありがとう。M.Hさんが大切な疑問をコメント欄に書いて下さったので、私なりの感想をお話したいと思います。
Q[自分の国を大切に、誇りに思うってどういうことなのでしょう。]
A[私は外国にいて初めて、日本を強烈に意識します。
パスポートを持って出国した時から、JAPANを背負っているような気になります。空気のように感じている日本の良さは、飛行機に乗ったとたん、空気が違うので、日本国内で当たり前になっていたことを、「おおそうだったね。ここは日本じゃないのね」と、まず日本に生まれたことを私は感謝してしまいます。そういうことで、日本を誇りに思います。外国への入国審査で、楽にパスした時もそう思います。外国人登録の列でも待ち人数の多さで決めないで、できるだけ安全そうな国の人の後に並びます。そうしないと、めちゃくちゃ待たされるときがあります。スムーズなのも日本のおかげです。日本人のおかげです。
今回の国際会議でもMさんが発表するのは初日でしたが開催国インドは時間はあってないも同然な国民性ですから、できなくなってしまい、次の日に変更になりました。日本の時間が決まりすぎているのも考えものですが・・・。
ところが、次の日、発表会場が停電になりました。びっくりです。日本では考えられない。常識が全く違います。インドを紹介したS さん翻訳の日本語の絵本や、私の持っていったJBBYの国際アンデルセン受賞作家候補に毎年のように推薦されている林明子さん(是非受賞してほしい。私、子ども、孫の3代で大ファン)の絵本を世界各国の参加者に知っていただくために陳列したのですが、なくなったら心配という事で、長テーブル2基分くらいの広さなのに、2人の警備員が座り込んでウォッチングしていました。これは、なくなる可能性が強いということです。そんな情景にいると、日本はいいなあと思います。誇りに感じます。
Q[親を大切にすることにもつながるのかもしれませんが、自分のことが好きになれないと、生れた母国も好きになれない気がします。]
A[ タイ国はどこにでも、国王の大判の看板が飾られていました。通りすがりに拝んでいく人がいました。すごい愛国心ですね。家族を大切にしていることも良く伝わりました。電車に乗っても、外国人に優しいです。子どもにも優しいです。電車内では、東京でみられるような若者が漫画だらけの情景はひとつもありません。集団の中の孤独感を感じませんでした。皆さん人間関係を大事にコミュニケートしているように感じました。周りの空気感を大事にしているようでした。日本で流行った空気を読む人ではなくって、雰囲気です。周りの人間に声かけや温かい関心を持っているように思えました。安心できました。サーバントさんのブータンの子も他人に不安感を与えません。読み書き一切できませんが…。(学校に行っていません)文盲です。しかし、とても、上品で、好感を持てます。いい雰囲気を放っています。仕事は、きっちりかっちりできて、こちらの要求に100%以上の仕事をしてくれます。この子に、ABCを習ってもらいたくて、絵本をあげました。今度会う時には、ABCが書けるように、空気を紙にして、指をペンがわりに字の練習をしておくように約束をしました。紙やぺんは彼女にとって、買い物としては優先順位が最後のものです。あげた絵本はインドのAWICの事務局長のJさんから頂いた文盲をなくすためのプロジェクトで制作したものです。インドのストリート・チュルドレンや字の読めない子供たちへのサポートに仲間で活動しています。識字率を上げるために図書館が必要ということで、今回のテーマになっています。インドのカースト制度の上位に位置する方々の活動です。インドには、まだ、数えるほどしか図書館もありません。11億の人間の動きが活発になってきました。会場で出会ったインドの知的女性はほとんどサリーを着ていました。寒さ防ぎに素敵なショールを羽織って、インド文化を守ろうとしている姿かしらと思いました。インドの10年後が楽しみです。
Q[いったい、何を(どこを)好きになるのが、すべてに通じるのか・・・と疑問を持ちました。]
A[どこからでもいいと思います。国王からでも、親からでも、国からでも…。なんでもいいから好きになるという、自己肯定感をもって、サイクルして回していけば、いいのではないでしょうか。変な話で恐縮ですが、説明不足の私の気持ちを分かっていただくために、事例をあげましょう。 『タイ焼き君の歌からあんこが好きになり、タイという魚を好きになり、海が好きになり、船が好きになり…という、連想ゲームでいいのではないでしょうか?だから、小さい子供には、ママが好きパパが好き、リンゴが好き・・・と、好きなものをいっぱい作ってあげたいものです。そういう自分が好きという感覚を育てましょう。連想遊びもとっても大事ですね。子どもの考えをヒョンと別なものに変える力がありますね。そういう遊びを沢山しているのと、小さいときからお勉強と称して決まった答えを要求するドリルなどをやらせていることと、どっちが生きる力になるでしょうか』 そういう時に、本物の家庭教育力が、必要ですが、ブータンの子はきっと育った環境の中、貧しい生活で、その中には、生活必需品しかなくって、かえって、とっても幸せな子ども時代に情緒を育てていただいたのではないでしょうか。ブータンから一人でインドに出てきて、ヒンディー語を話すだけで、書けない読めない。しかも英語は無理。そういう若者が、生活のために村の知人を頼って(シスターと呼んでいるがただ同村のブータン人)わずかな貯金でインドにうら若き乙女が一人で出てきている過酷な状況。日本人の若者には逆立ちしても考えられない行動力。日本人の子どもを観ていると、うっかりすると大きな落とし穴にはまっているような気がしてなりません。どこをどう直すのがいいのか??? やっぱり一回リセットするためにも、チャンスがおありのご家庭では海外にしばらく住まいを移すことはいいことかもしれません。海外生活をなさっているご家庭は必死で生活していますので、いいものをいっぱいゲットしておられるように思います]
以上ですが、また、M.Hさんや他の方々からの違った視点からのコメントをお待ち申し上げます。M.Hさんのご配慮でますますE(いい)サロンになってきましたね。インドと日本の距離感はないですね。中庭で繋がっている感じです。
TTT