E表現研究所の「Eから始まる」

E表現研究所所員の、E生活やE活動を自由に語り合うサロンです。

空気感の違いかな!! コメントへの返信

2010-02-09 09:36:47 | 絵本

ありがとう。M.Hさんが大切な疑問をコメント欄に書いて下さったので、私なりの感想をお話したいと思います。



Q[自分の国を大切に、誇りに思うってどういうことなのでしょう。]


A[私は外国にいて初めて、日本を強烈に意識します。

パスポートを持って出国した時から、JAPANを背負っているような気になります。空気のように感じている日本の良さは、飛行機に乗ったとたん、空気が違うので、日本国内で当たり前になっていたことを、「おおそうだったね。ここは日本じゃないのね」と、まず日本に生まれたことを私は感謝してしまいます。そういうことで、日本を誇りに思います。外国への入国審査で、楽にパスした時もそう思います。外国人登録の列でも待ち人数の多さで決めないで、できるだけ安全そうな国の人の後に並びます。そうしないと、めちゃくちゃ待たされるときがあります。スムーズなのも日本のおかげです。日本人のおかげです。


今回の国際会議でもMさんが発表するのは初日でしたが開催国インドは時間はあってないも同然な国民性ですから、できなくなってしまい、次の日に変更になりました。日本の時間が決まりすぎているのも考えものですが・・・。


ところが、次の日、発表会場が停電になりました。びっくりです。日本では考えられない。常識が全く違います。インドを紹介したS さん翻訳の日本語の絵本や、私の持っていったJBBYの国際アンデルセン受賞作家候補に毎年のように推薦されている林明子さん(是非受賞してほしい。私、子ども、孫の3代で大ファン)の絵本を世界各国の参加者に知っていただくために陳列したのですが、なくなったら心配という事で、長テーブル2基分くらいの広さなのに、2人の警備員が座り込んでウォッチングしていました。これは、なくなる可能性が強いということです。そんな情景にいると、日本はいいなあと思います。誇りに感じます。


Q[親を大切にすることにもつながるのかもしれませんが、自分のことが好きになれないと、生れた母国も好きになれない気がします。]



A[ タイ国はどこにでも、国王の大判の看板が飾られていました。通りすがりに拝んでいく人がいました。すごい愛国心ですね。家族を大切にしていることも良く伝わりました。電車に乗っても、外国人に優しいです。子どもにも優しいです。電車内では、東京でみられるような若者が漫画だらけの情景はひとつもありません。集団の中の孤独感を感じませんでした。皆さん人間関係を大事にコミュニケートしているように感じました。周りの空気感を大事にしているようでした。日本で流行った空気を読む人ではなくって、雰囲気です。周りの人間に声かけや温かい関心を持っているように思えました。安心できました。サーバントさんのブータンの子も他人に不安感を与えません。読み書き一切できませんが…。(学校に行っていません)文盲です。しかし、とても、上品で、好感を持てます。いい雰囲気を放っています。仕事は、きっちりかっちりできて、こちらの要求に100%以上の仕事をしてくれます。この子に、ABCを習ってもらいたくて、絵本をあげました。今度会う時には、ABCが書けるように、空気を紙にして、指をペンがわりに字の練習をしておくように約束をしました。紙やぺんは彼女にとって、買い物としては優先順位が最後のものです。あげた絵本はインドのAWICの事務局長のJさんから頂いた文盲をなくすためのプロジェクトで制作したものです。インドのストリート・チュルドレンや字の読めない子供たちへのサポートに仲間で活動しています。識字率を上げるために図書館が必要ということで、今回のテーマになっています。インドのカースト制度の上位に位置する方々の活動です。インドには、まだ、数えるほどしか図書館もありません。11億の人間の動きが活発になってきました。会場で出会ったインドの知的女性はほとんどサリーを着ていました。寒さ防ぎに素敵なショールを羽織って、インド文化を守ろうとしている姿かしらと思いました。インドの10年後が楽しみです。


Q[いったい、何を(どこを)好きになるのが、すべてに通じるのか・・・と疑問を持ちました。]



A[どこからでもいいと思います。国王からでも、親からでも、国からでも…。なんでもいいから好きになるという、自己肯定感をもって、サイクルして回していけば、いいのではないでしょうか。変な話で恐縮ですが、説明不足の私の気持ちを分かっていただくために、事例をあげましょう。 『タイ焼き君の歌からあんこが好きになり、タイという魚を好きになり、海が好きになり、船が好きになり…という、連想ゲームでいいのではないでしょうか?だから、小さい子供には、ママが好きパパが好き、リンゴが好き・・・と、好きなものをいっぱい作ってあげたいものです。そういう自分が好きという感覚を育てましょう。連想遊びもとっても大事ですね。子どもの考えをヒョンと別なものに変える力がありますね。そういう遊びを沢山しているのと、小さいときからお勉強と称して決まった答えを要求するドリルなどをやらせていることと、どっちが生きる力になるでしょうか』 そういう時に、本物の家庭教育力が、必要ですが、ブータンの子はきっと育った環境の中、貧しい生活で、その中には、生活必需品しかなくって、かえって、とっても幸せな子ども時代に情緒を育てていただいたのではないでしょうか。ブータンから一人でインドに出てきて、ヒンディー語を話すだけで、書けない読めない。しかも英語は無理。そういう若者が、生活のために村の知人を頼って(シスターと呼んでいるがただ同村のブータン人)わずかな貯金でインドにうら若き乙女が一人で出てきている過酷な状況。日本人の若者には逆立ちしても考えられない行動力。日本人の子どもを観ていると、うっかりすると大きな落とし穴にはまっているような気がしてなりません。どこをどう直すのがいいのか??? やっぱり一回リセットするためにも、チャンスがおありのご家庭では海外にしばらく住まいを移すことはいいことかもしれません。海外生活をなさっているご家庭は必死で生活していますので、いいものをいっぱいゲットしておられるように思います]


以上ですが、また、M.Hさんや他の方々からの違った視点からのコメントをお待ち申し上げます。M.Hさんのご配慮でますますE(いい)サロンになってきましたね。インドと日本の距離感はないですね。中庭で繋がっている感じです。


TTT


 


ブータンの料理

2010-02-08 00:17:34 | アジア

この2~3日みんな忙しかった。

夕食を作る時間さえなかった。

たまたま、サーバントさんがブータン人でお料理を作ってくれた。

ダール・ダーチー・ツッパーと、どれも美味しかった。

ブータンはインドに隣接している人口60万人の小国だ。美しい国として日本のTVで紹介されていた。ITが盛んになり、小国の良さが失われつつあるという内容だった。どこの国でも将来の姿に不安を感じているようだった。

ブータン人のサーバントさんとは、日本人の心が通じるような気がする。タイ国と同じ仏教国だからかしら。タイ国と同じように,国王を大事にしていて、この若い女性が最初に見せてくれたのがハンサムな現在の国王の写真と、そのルーツとしてのパンフレットだ。

日本人の若者が海外に日本のそういうものを持参していくだろうか?

 お国を大事に思っているのは親を大事にする心と通じるのだろうか?

ここ数日、まじめにいろいろ考えている私がここにいる。

どうしたのだろうか。子どもたちや若者に心を突き動かされたからだろうか? 日本語の大事さ・スウェーデン語の大事さ・ヒンディー語の大事さをあらためて考えたからだろうか? 

母語についての大事な忘れものにやっと気付いたからかな。

子どもたちありがとう。ブータンありがとう。

TTT

 

 

 


インド児童図書館国際会議

2010-02-07 23:41:04 | 絵本

インドのニューデリーで児童図書館国際会議が3日間ありました

昨日インド児童図書館国際会議が
終了し、日本人女性参加者4名と発表して
インド人の方々から褒めていただきました。
思い切ってやってよかったです。


母国語(ヒンディー語や韓国語や日本語もっと少ない
スウェーデン語など)が、すたれてしまわないために、
何ができるか?

小国の問題は大きいようでした。
図書館の役割が重要と考えさせられて、
今後の活動にいい効果をもたらしそうです。

日本人参加者は5名・男性参加者はMさんで、おひとりで日本の文庫活動を発表されました。目の不自由な方々にも、文庫活動があるというから、みなさん感銘をうけられたようでした。

それを受けて、残り全員の女性が4名でプロジェクトチームを作りました。翻訳者Sさん・国立国会図書館国際子ども図書館職員のIさん・スウェーデンの絵本に興味を持ち留学中のTさん・そして私の4人が心を一つにして日本を背負って舞台に立ちました。最終的に内容を詰めたのが2日前に初対面した時ですから、みなさんの力強さにびっくりです。E表現研究所の所員と、同じような感性をお持ちでした。ここで、E表現で長年培った企画する力がお役に立ったようで嬉しかったです。こういう時、E表現研究所のお仲間が背後から背中を押して応援してくれるように感じます。それが社会的欲求を満たしてくれて大きな行動力になるように思います。ありがとうです。

お話会の紹介をしました。Sさんが翻訳したインド発祥のお話『ネズミの嫁入り』の紹介をヒンディー語・英語・日本語でそれぞれの良さを伝えたり、1月にインドでやった『おはなし会・やかましむら』をプロジェクターで大きく紹介しました。インドにお世話になっているので感謝している内容です。ヒンディー語はデリー大学の日本語講師のUさん(インド人)に読んでいただきました。

最後に私はコメントを求められ答えました。

★★

このように日本ではおはなし会が盛んです。

日本のポスターがランチのところのガラスに貼られています。

“ 図書館をもっと身近に・暮らしのなかに ”

と、書かれています。

インドありがとう。

★★

終了後、数人のインド人の方々から褒めていただきました。

日本人女性群は今回初めて出会った方々ばかりで、にわか寄り合い所帯の即席チームでしたが、それぞれの特技を生かせた発表をやってよかったです。

上手くいきました。発表内容も良かったです。インドに敬意をはらえました。概ねどこの国も自国が一番でこんなことやってます的な内容だったので、インドに敬意をはらった日本が光っていました。

もちろんこういう結果になったのは図書館学に造詣の深いMさんの発表のおかげと、Mさんご持参の日本からのポスターのおかげで、こういう方向に流れました。

主催者インドが喜んでくださいました。

よかった。こういう姿勢が国際社会で大事だと思います。アジアを一つにできるのは日本しかないと国際会議で実感しました。

日本人はもっと、各諸外国に対してありがとうを言ったらいい。本日のインドのニューデリー日本人学校の演技でも各学年がありがとうを伝えていて好感をもちました。子どもたちがしっかりやっていました。

「おかげ様でやありがとう精神」は日本人独特のものだとあらためて感じます。子どもさんにありがとうを言いたいです。そのうえでご指導なさった先生方のお力に感謝し、尊敬したいです。

「ありがとう」の言葉は私のアンデルセン・クリスマスパーティの「みにくいあひるの子パーティ」のプレゼント言葉だったが、素晴らしい言葉と確信しました。E表現の仲間ありがとう。

「インドありがとう」

これを、世界中で流行らそう。

世界はひとつになるような気がします。

TTT

 

 

 


すごい! ニューデリー日本人学校の輝き

2010-02-07 23:09:10 | アジア

学習発表会を見に行った。

凄い力強さで、観客はほぼ全員感動で目頭を押さえたに違いない。

こんな学習発表会が他にあるだろうか?

幼稚園部のかわいらしい演技から、小学生の生き生きとした表現。

中学生の不思議な国インドに対する愛情表現。

日本人であることの誇りや絆など、アイデンティティーの大事さを子どもたちが、観客に伝えてくれた。今、思い出しても感動の涙が出てくる。

観ていた大人たちは誰もが勇気と、インドでの生活向上心をかきたてられただろう。

インドに来て良かった。

あらためて日本人としての大切なことを思い起こさせてくれた。

多分日本にじっと生活していたら味わえない感覚であっただろう。

私が外国に行っていいなあと感じるのは、外国の良さと、再び日本人の良さを再確認できるからである。

校長先生が閉会式でおっしゃっていたが、ここの子どもたちは全員が輝いている。

私もそう思う。きっと、『2030年』は世界のあちこちで大活躍をしているだろう。日本国は支援の受け皿として大きな責任があるので、支援体制を整えてほしい。この感動をどうしたら日本の方々に伝えられるだろうか?

海外生活を家族で過ごす方が素晴らしい経験を共有でき、日本の活力が増すと思う。お父さんの単身赴任はもったいない。お子さんも同伴して、海外の日本人学校や学校に入れたらいい。

インドの日本人マダムはみんな親戚付き合いで助け合って和気あいあいと、楽しく暮らしている。

児童生徒は、全員が日本人の魂を心の奥ふかくにしっかり持っている。和太鼓と息の合ったバチからどんどこ伝わってきた。こういう学校で過ごした子はきっと、力強く生きていくだろうと本当に思えた。幸せな時間を共有できた私は幸せ者だ。

昨日までの「児童図書館国際会議」に参加したことと合わせ、インドに来て良かった。本当に良かった。

テーマの追求はどちらも同じ方向だった。その方向性に自信が持てた。

これから帰国したら、日本の将来のために、間違いない方向性だと、様々な会合で大きな声で伝えていきたい。

インド大好き。インドありがとう。

TTT

 


相撲界は大騒ぎ

2010-02-05 23:26:56 | ダイアリー

私は小さいころから相撲が好き。よく父と二人でテレビ中継を観ていた。絶対に強かった北の湖や千代の富士の時代が1番印象に残っていて、もちろん今の貴乃花の父親の貴ノ花も知っている。
あんまり詳しくないから、それ以上は言えないけど。

結婚してから、夫も相撲が好きなのを知り、場所中はしっかりと観戦して、仕事から帰ってきた夫に結果を伝えるのが楽しかった。夜は一緒に大相撲ダイジェストを観ながらビールを飲んで。

一度名古屋場所を観戦しに行ったことがある。桟敷席のチケットが手
に入り、夫と義父と3歳の長女と4人で行った。熱気と独特の雰囲気と人の多さに驚いた。それとお相撲さんの大きさと。
霧島が好きで、若乃花、貴乃花の時代までは興味があったが、それ以後、まったく観なくなった。強くて生意気な朝青龍が出現してきたからか・・・
その朝青龍は問題を起してばかりで、内舘さんじゃないけれど、横綱ってもっと品格があっていいんじゃないかと思っていた。ただ強ければいいだけじゃない。憧れる美しい強さじゃないと。

今回の暴行問題も、ただじゃすまないという気がしていたが、やっぱり引退という道を選んだ。それが不本意でも、ぎりぎり横綱の名前を汚さない程度の引退の花道。
でもやっぱり、面白く人間的に興味深い人であっても、私は好きにはなれない。相撲が強くても、勝てばいいじゃないかっていうものでもないと思うから。
残念ながら、彼はそれだけだったから。

ある番組で話していた。

高砂親方は、朝青龍に「実るほど頭を垂れる稲穂かな」と教えたのにと嘆いていたが、その後、「ああそうか。モンゴルには稲穂がなかった」と言っていたとか。
モンゴルでは、そういった教えはないのかな。
モンゴルにいる所員のAさんに聞いてみたいものだ。

貴乃花が理事に当選したとき、票を入れたのは誰かということになった。気になったけれど、まさかの犯人探し。名乗り出た若い親方が、「一門は大切だけど、それでも貴乃花に投票したかった。」そう言って引退を表明したとき、私は泣きそうだった。そういう親方こそ角界にいて、貴乃花を盛り上げてほしいと思うのに。
世間を騒がせたおかげで、辞表は受理されずに済んだが、これから居づらいことになるんじゃないかと、それを心配している。
ほとんど無名だったけれど、とってもまじめな力士だったそうだ。

これからまた、相撲を観るようになるのかな。美しく品のある強い力士がいればなあ。

             (M.H