緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

在宅訪問診療の思い出(2)

2007年10月31日 | 医療
がん性腹膜炎で、すでに腸閉塞の状態でした。口からはまったく食事はとれていません。食べられないので食事に代わる高カロリー輸液が24時間点滴で投与されていました。食事はそれで大丈夫なのですが兎に角、吐き続けていました。多すぎる点滴で、腸液が沢山分泌され腸管は閉塞していますから流れていくことができず5分おきに嘔吐をしていました。今でこそ、サンドスタチンという腸閉塞の薬剤が発売されているので症状の緩和 . . . 本文を読む
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在宅訪問診療の思い出(1)

2007年10月31日 | 医療
まだ、大学病院にいた頃のこと・・他のクリニックから在宅医療に出向いていました。大学病院は急性期病院で三次医療を担っていますから一次医療の在宅医療は大学病院からはできないのです。ですから、勉強させてもらうためにわざわざ在宅診療所の非常勤医師となって訪問診療を行っていました。 あきさん(仮名)は、胃がんの60代の女性でした。都内のある大学病院に入院されていましたがご本人の希望で退院したと聞いていまし . . . 本文を読む
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