先週、久しぶりに本屋さんに立ち寄りました。
思わず手にとった本。
「一瞬の風になれー佐藤多佳子」
3冊の本。
吉川英治文学新人賞
07年本屋大賞
極上の青春スポーツ小説。
読み始めると加速がついて
やめられなくなってしまいました。
顔は涙でぐちゃぐちゃになりながら・・
サッカーで有名な兄を持ち、
サッカーから転向して
公立高校の陸上部に入った新二が
同じ部の親友連の走りに憧れ、
信じる仲間とともに
切磋琢磨していく様子・・
走馬灯のように
私の10代のころ・・
次男のバスケ・・
頭に駆け巡りました。
兄が怪我をする2巻は
大学時代、レッスン場で靭帯を切ったこと
次男がバスケの試合中に靭帯を切ったこと
思い出しながら、泣いていました。
吐くほど、練習をする次男。
バスケ命の次男。
「スゲー、キツイ練習でさ~」って
時々見せる陶酔したような表情。
キツイ練習なんて非合理じゃん・・なんて
理屈をこねてみたりしながら
運動部に入らなかった私にとって
次男を見るたびに、
なんて、思っていました。
新二にとって
一期一会のようなリレーや短距離。
コンマ数秒を縮めていく様や
バトンを渡し、渡されながら繋がりを感じる様を読んで
今、そのまっさかりにいる次男を
あらためて羨ましいと思いました。
思い出せば、私も実は
中学時代陸上の選抜メンバーでした。
ヤル人がいないからと、かり出された高飛び
イッチョ前に背面飛びをやっていました。
平凡な記録で地区大会どまりでした。
新二や連を追いながら
重い日々を忘れ
風のようになった自分に
心地よさを覚えました。
たまたま本屋さんで手に取ったこの本に
出会えてよかったと思います。
子供さん達は、スラダン、一瞬の風~はどんな感想だったのでしょうか。我が家は、今次男が2巻を読んでいます。感想はまだ教えてくれません。