緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

裸身を公開した乳がんの歌人(1)

2008年03月17日 | つれづれ

06年秋の記事の再掲で
一部改編しています。

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何から書けばよいか途方にくれながら
ここを訪れてくださる方々にも知ってほしくて・・
俳句のページが好きで時々覘かせていただく
ブログで宮田美乃里さんのことを知りました。

「進行性の乳癌に冒され、余命数ヵ月と宣告された女流歌人宮田美乃里氏は、乳房を切除しても女であることの存在証明を刻むために、荒木氏のカメラの前に、自分の裸身を公開した。余命のすべてを結集して詠んだ歌を従え、荒木氏のカメラによって定着された彼女の裸身は、生死の境界を漂流する者の凄絶な輝きに彩られていた。歌はすべて死を見つめた彼女の辞世である。」
宮田美乃里特集 魂の切影より


「朽ちて散っていくように、ありのままを受け止めて生きていきたいと思うのです…普通の均整の取れた裸体ならば飽きるほどご覧になっておられることでしょう。けれども、私は、ちょうど枯れかけた花のように、片方の乳房がありません…そこには、私の人生があります」(真・写真時評

明日は宮田さんが詠まれた俳句をご紹介したいと思います。


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4 コメント

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母の事 (himawari)
2008-03-18 16:43:42
記事と関係のない私事をお許し下さい。
特老にお世話になっている母が2週間前位に膀胱炎からの発熱がきっかけで食欲がおち先週から意思疎通が出来なくなり手も左手からはじまり右手も動かなく(だらんとしたかんじ)なりました。口から食べ物飲み物を摂取しなくなってしまったので先週木曜から鼻から水分と栄養を入れています。そして日曜からは酸素も必要になりました。一次熱も高かったのですが抗生剤が効いてきたようで熱は収まってきましたが、鼻のチューブをまったく邪魔もせず少し荒い息で眠っている状態です。お医者様の話では脳梗塞と肺炎が疑われるそうですが検査設備は無いし脳梗塞だったとしても時間の経過から入院しても改善は難しいそうです。
この施設は点滴は出来ません。投薬も鼻のチューブからになります。
病院に入院させるかこのままここで看取るか(余命を予測できるほどではないようですが年齢的に急変も考えられる状態のようです。)の選択をしなければなりません。
病院に行ったからといって口から美味しいと食べるほど回復は望めないような気もして今そんなに苦しがっていない事から検査やらなにやらで動かす事や点滴をする事にどれほどの意味があるのか?悩んでいます。
それと二男の引越しに4月1日から親も行く予定でおりました。(二男一人でも出来ます・・でも関わる事を楽しみに仕事もお金もやり繰りしてきました)3月31日に今と同じ状態(酸素を入れている)だったとして数日留守にする事はやはり非常識でしょうか?

初めてこのレスをご覧になる方はなんと薄情なと思われると思いますが、母には振り回されっぱなしの人生でした。この場に及んでも私を縛り付けるのか?と思う気持ちも心の隅にあるのです。
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himawariさん (aruga)
2008-03-18 20:29:19
あくまでも私見です。
見送り方は、一般常識では測れないものであり、それまでの家族の歴史の延長線にあると思っています。

介護から医療に重心を移すことが今利点はあるとは明言できません。(ここに書かれている範囲の理解でしかありませんが、私自身が患者さんの立場なら、経鼻胃管も抜いて欲しいというかもしれません。あくまでも私ならということです)
ただ、二男さんの引越しのために医療に移すことを止めたという意識をご家族が持ってはいけないと思います。あくまでも、お母様の現在の全身状態と今後の予想される経過を総合的に考えた結果、お母様にとって最良と思われる選択が、現状の医療内容で介護中心とすることであるという認識のもとご家族が納得されることが重要です。それでないと、二男さんは今後、自分のために祖母が亡くなってしまったと思われてしまうかもしれません。ここまで、意識が鮮明なときにこそ十分関わってこられたことをご家族で再確認されながら、皆で選択してください。
返信する
YNさん (aruga)
2008-03-18 20:32:57
3月18日のコメント拝見しました。ここにアップすることは差し控えます。
iryou09@goo.jpまで連絡ください。ただし、数日でこのメールアドレスはクローズしますので、その点ご了解ください。
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レスありがとうございます (himawari)
2008-03-18 23:01:42
二男の引越しのために医療に移すことを止めたという事は真逆です。
逆に引っ越しの為に医療に移そうか(せめて戻るまでは死なないように)と考えましたので・・
・・・という事は医療従事者の方の一般的な考えはこの情報の範囲では持たない・・という事なのでしょうか?

今日の家族の話し合いの結果です。
31日の時点で予後がわずかと予測できる状態ならば二男一人で行き健康診断やらオリエンテーリングやらを受ける(とりあえず布団があれば過ごせる)
今と同じ状態で小康状態ならば3人で行く、もし急変した場合いったん羽田に飛んで戻れば夜中の急変でも朝一で飛べば午前10時までに家に戻れる。それまでの対応は長男に頼む。
としました。・・・こんなにも夫婦で二男の引っ越しにこだわるのも不思議な感を覚えるかもしれませんが(私も他人事なら違和感を覚えそうです)これも、まさしく今までの家族の歴史の延長上の結果です。(母を否定しているわけではないのです。今家にいる長男と次男は食べなくなった母に大好物だったアイスクリームを持っていって食べさせようとしたりしてくれていました・・)

そうですね、私も鼻チューブも望まないと思います。でも生きる事に貪欲だった母に水分補給のチューブも与えない事はさすがにできません。
でも医療に移す事に明らかな利点がない(かとも思われる・・という・・もちろんデータも不確かな先生の予測と受け止めております)かも・・という私のカンを採用し自宅の看取りと近い施設の看取りで送りたいと思います。関係のない書き込みへのレスありがとうございました。
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