緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

京都の癌治療学会に現地参加して来ました

2020年10月25日 | 医療
10月22日から24日まで京都国際会議場で開催された
第58回日本癌治療学会学術集会はハイブリッド開催。

21日から理事会、代議員会と続いたこともあり、
現地入りして参加してきました。

冒頭の写真は、メイン会場の壇上。

紅葉の写真と落ち葉が敷き詰められ、
背景には京都らしい障子からの日差し。
息を飲むような美しさでした。

向かって左が演台、右が座長席です。
演台の左右と前、座長席の左右と前には
アクリル板が置かれ、マスクは外しても安全となっていました。



入り口や展示場への動線は、
往来に分かれています。


会場内は、
今までは連結させたパイプ椅子がぎっしりだったのに、
木のクラシックな椅子が間隔を開けて配置されています。
これだけ空いていても、マスクは互いの安全を配慮して必須です。


学会につきものの企業展示は
こんなにゆったりと配置され、
現地参加者自体が例年の1/5位と見受けられるため、
お祭りのようだった今までに比較して、余裕とやや寂しさが感じられました。


休憩コーナーの机にも
アクリル板が設置されています。

事前登録が4000人で、
第1日目の現地参加が1000人程度と聞きました。
2日目以降はぐっと増えましたから、
例年8000~9000人が参加する状況に
現地とWeb合わせて同じかそれ以上だったのではないかと思います。

会場の中は、20~50人程度がフロアに座っている程度・・

企業展示も、
来年から現地参加が少ない状況が続けば、
展示の購入は減少するかもしれません。


椅子は一席おきにしか座れないように
✖印がつけられていたメインホールでしたが、


それがほぼ満席となったのが、
ノーベル賞受賞者の本庶 佑(ほんじょ たすく)先生の
基調講演でした。

免疫応答が低下した患者さんの代表格である
高齢者の免疫応答を挙げるための取り組みを
CD44と62別のFACSで層別させたリンパ球の
特性の追求をされている話は、ネクストステップを
感じさせました。

はじめてのハイブリッド学会の現地参加・・

go to トラベルは使いませんでしたが。。
地域共通クーポンは活用できました!

次世代型学会開催は、
1日で同時に何列もの部屋でプログラムを実施し、
聴くことができなかったものはWebで後日聴くなど
今までとは異なった方法を考えていくことになるのだろう
と感じました。

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2 コメント

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Unknown (aino-yume75215)
2020-11-01 07:19:44
はじめまして。
ついつい「癌患者さんがうらやましい」って思ってしまう私です。
社会の認知度も高く、医療や福祉関係者の認知度も関心も高く、専門医も研究者もたくさんいて、皆んなに理解され支えられて、患者としては恵まれていると感じるからです。
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aino-yume75215さん (aruga)
2020-11-02 00:04:23
比叡山延暦寺には最澄の「一隅を照らす」という教えがあります。
私はこれを社会の隅々まで照らすことだと思っていたところ、そうではなく、
集団の大きな人々ではなく、注目からもれてしまったような小さな一人一人にこそ、光を照らすことです・・というお話を延暦寺の僧侶の方に教えて頂いたことがあります。
コメント、ありがとうございます。
この一隅を照らすという言葉を改めて辿っています。
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