緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

ある薬剤師さんの悩み(3)

2008年09月02日 | 医療

コンサルテーションの基本的原則・・



出来ていないと感じても
絶対に介入対象をを責めてはいけないこと。

責めているつもりではないけれど、

「~してみたらどうでしょう」

この言葉の背後には

“もっと改善の余地があって今の状況では不十分。
~できていない現状がありますよ。”

というメッセージに聞こえてしまうかもしれません。




これは、
どのような職種の方と接する場合にも
共通する原則です。

これを緩衝するには
まず、チーム目標の置き方を変えます。



“医師に処方してもらうこと”

ではなく

“患者さんが少しでも苦痛が少なく過ごしてもらえる事” 

に。



苦痛があるか無いか、看護師も薬剤師も複数の目で評価し
負担がなければ、評価尺度などを
患者さんに書いてもらってもよいと思います。



何よりも大切なのは、
患者さんが、辛さを上手に医師に伝えられるように
支援することです。



医療者が患者さんは辛そうだから処方を~してみて・・

というより、

患者さん自身から、辛い、何とかしてほしい

と伝われば

誰しも、何とかしなければ・・・・と思うものです。




そして、

辛いことはわかったけれど、どうすればよいかわからない

と主治医が医師が感じてくれたら、一歩前に進んだことになります。

(つづきます)

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10 コメント

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不眠に悩む患者様 (加藤 慈)
2007-03-08 12:28:49
 先日、よみうりホールでの貴重なご講演ありがとうございました。先生のお話を、日々の業務に早速参考にさせて頂いております、薬剤師の加藤慈(めぐみ)と申します。
 突然の書き込みで申し訳ありませんが、不眠で悩む患者様の事で、良い方法がありましたら教えて頂きたいのですが・・・。
50代男性、すい臓癌で化学療法施行中(ジェムザール
)、疼痛緩和にデュロテッップパッチ2.5mg使用中で、痛みの訴えはないものの、腹部の違和感の訴えがあります。レスキューの使用もない状況です。
デュロテップパッチ前の、MSコンチン服用時から多少の不眠はあったものの、睡眠導入薬で、眠れておりました。
貼付剤に切り替えた頃から不眠の強い訴えに変わり、主治医も、試行錯誤し、服用薬が、徐々に増えているのですが、眠れません。
現在の服用薬は、以下です。
Rp)
  アモバン7.5    1錠
  レンドルミン     1錠
  ユーロジン2     1錠
ポララミン2     1錠  
  セルシン2      2錠
     1日1回寝る前
さらに、ドルミカム注の指示も追加しているようです。
貼付剤に切り替えて1週間です。昼夜間とわず眠れない日が1週間になりました。大変辛そうです。
主治医より、薬剤師の意見を求められている現状です。何かアドバイスいただければ幸いです。



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Unknown (アビシニアン)
2007-03-08 20:39:37
薬剤師です
「~してみてはどうでしょう?」僕もこの言葉をよく使います。反省。医者にかぎらず、医療スタッフとのコミニュケーションは緩和ケアだけでなくチーム医療にとって、とても大事な問題だと思っています。僕は、よく自分が医者だったら、と考えることにしています。『病気のことや患者のこともろくに知らない教科書どおりのあたまでっかち薬剤師がまた文句いってきたな』なんて思っているんじゃないかと被害妄想的に考えたりしています。僕はなにか提案や質問するときは、「○○さんのことで相談がありますが、お時間よろしいでしょうか」などと持ちかけたりしていますが、幸いなことに、僕が働いている職場の医師は、薬剤師の提案を良くきいてくれて感謝しています。医師へのねぎらいの言葉、それは他の医療スタッフにも通じることですね。たったひとことのねぎらいの言葉。それで、患者様の苦痛が緩和され、スタッフも満足し、医師も薬剤師を頼ってくれる。そんな職場にしたいですね。
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Unknown (アビシニアン)
2007-03-08 21:18:16
再び、書き込みお許しください。加藤さんへの書き込みに対してですが。星薬科大の鈴木勉先生のある講演によると、慢性疼痛下ではGABA神経系の神経伝達効率の低下が、ベンゾジアゼピン系薬剤による睡眠導入を著しく障害している可能性が示唆されるそうです。細胞内に取り込まれたGABAを分解するGABAtransaminaseを阻害する薬であるバルプロ酸を用いて、細胞外GABA濃度を上昇させることにより、不眠が解消されることがあるそうです。緩和ケアでは有名な先生である某先生が言うには、投与量としてはデパケンを200~400mgを夕食後。不眠に対する効果は著効率は70%ともおっしゃっていました。
もちろん、疼痛コントロールが十分であることが条件だそうですが... 僕自身、経験がないので、絶対の保障もできません。もちろん適応外です。でも何かの参考までに。実は、僕は薬剤師同士での緩和ケアのネットワークを作りたいとずうっと思っていました。どこかで連絡とか取れたら良いですね。お互いがんばりましょう。
ながながと書き込みすみません。
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投稿ありがとうございます。 (aruga)
2007-03-08 22:52:04
慈とかいて、めぐみと読むとは、とても素敵なお名前ですね。ご質問の症例ですが、何故、経口モルヒネから貼付剤に変えたのでしょうか。疼痛?経口内服が困難になってきた?(膵だから)横になろうとすると不都合はない?(横になると吐きそう?)
採血データでは、電解質異常や代謝異常はない?(肝、腎、血糖値、Ca,Na,Kなど)
上記にもよりますが、検討すべき薬剤としては、レスキュードーズとして、塩酸モルヒネまたはオプソ10mg内服と、スタビライザーの併用。スタビライザーはアビシニアンさんも書いていらっしゃいますが、デパケン、ガバペン、リボトリール(クロナゼパム)などがよいと思います。あまり経口が十分でないなら、クロナゼパムが錠剤が小さくGABA作動薬であり、ベンゾも含まれているので、一錠で足りてしまってよいのではないかと思います。横になると吐きそうということであれば、ややギャッチアップしてお休みいただくなどの工夫も必要かもしれません。
せん妄を認めるようであれば、そのアプローチ。高Caがあればその治療、膵なら高血糖などもありえますので、その治療・・
モヒからフェンタに切り替えた後の不眠と聞くと、端坐核のドパミンが減少したのかなあ・・

アビシニアンさん
相手の立場に立って考えるという基本だけれど、中々できないことを実践されているからこそ、貴院の職種間コミュニケーションがよいのでしょうね。素敵ですね。
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不眠解消 ()
2007-03-11 19:31:13
 有賀先生、アビシニアン様、早速のアドバイス有難うございました。直ぐに、主治医と相談すると、以下の指示に、変更になりました。

  現在のベンゾジアゼピン系薬剤中止し、
   
   Rp.)リボトリール0.5mg   3錠 3×
          とりあえず 4日分

すると、服用開始日の昼過ぎ頃から、患者様は、寝息を立てて眠っていられました。その晩は、2時間寝て目が覚め、又2時間寝て目が覚め、その後朝まで眠れたとの、
訴えに変わりました。いつ訪問しても目をぎらぎらさせ、眠れないとしか、言葉を発せなかった方がです。
驚きました。久しぶりに、患者様の笑顔が、見られそうです。

本当に有難うございました。
    
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よかったですね。 (aruga)
2007-03-11 21:35:35
気をつけることとして、リボトリール日中に内服しているようですが、昼夜逆転してしまうとよくないので、眠前 and/or 夕に留めてみてくださいね。
大量のベンゾからの移行のようなので、やや大目でよいとは思いますが、眠りが確保されるようになったら、ゆっくりと2錠、1錠と日中のふらつきなどが出ない程度に調節してください。ただし、リボトリールも急な減量、中止はよくありませんので、一錠ずつゆっくりとね。
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どういう風に痛いか、言葉じゃ表せない。 (ぴょん)
2008-09-03 11:44:56
我が主人は、辛い時は人一倍「辛い!!!」と言う人でしたが・・・・。
「どんな風にいたいかって聴かれても、言葉じゃ言えないんだよなぁ。難しいんだよぉ。」って言っていましたっけ。

また、患者さんや、患者さんの家族って、意外に遠慮して、痛い事すら言えなかったりしていたり・・・。

本当に難しいです。

「せんせー、どんな風にいたいって聞かれたってさぁ・・・。先生、なってみなぁ!!俺の病気に!!」って、おっしゃっていらした、主人と同室の患者さんもいらっしゃいました。

本当にそうですよねぇ。って、妙に納得してしまったんですが、でも、先生足繁く、通って、心をほぐしながら、努力なさっていた様子も見受けましたし・・・。
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そうですよね。 (aruga)
2008-09-03 23:09:46
ぴょんさん、本当に痛みを伝えるって難しいものです。
でも、でも、トレーニングを積んだ人なら、例えば意識が低下してウトウトされて話せない方でも、どんな痛みかある程度わかるのですよ~。全部理解するところまでは到底届かないのですけれど・・
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魔法の薬箱・・・ (kyo)
2008-09-04 23:31:57
彼の場合も、ペインコントロールでオピオイドの量が落ちついた頃・・夜の睡眠確保の調整が付かなかった時(マイスリー→レンドルミンとローテーションした後安定せず)結果、リボトリールとリタリン(今は無いけれど)のメリハリ処方でリズムが作れたことを思い出しました。元のケモを行った病院では、MSコンチン+カマ+プルセ・・ロキソニンしか処方してもらえず、次なるペインクリニックでもー結局は同メニューで、レスキューも扱ってないと言われて・・最終的にレスキューと鎮痛補助薬を求めて、ゆふみにコンタクトを取り・・痛みのアセスメントをして頂き、院長先生、そして院長が一目置く薬剤師のHさんは、いつも細やかな調整をしてくれましたし、付き添う私の痛み評価や他症状に関する観察に いつも向かい合って処方してくれました。今でも、逢うたびに「あのカキ氷シロップ入りのケタラールは、よく効いたよね~~」と
話しが盛り上がります。規制がかかった時には「なんで?あんなに効くのに」と・・ブーイング!
本当に、Hさんはドラエもんのポケットのように、いろんな魔法の薬を生み出す努力をしてくれたのです。
今でも・・ゆふみ病院との出逢いには感謝しています
カラダの痛みも・・ですが、何よりもココロの痛みが和らぎ・・魂が癒されて「愛」を生み出すのです。
こんなホスピスや・・緩和ケアが少しでも多くの方のもとに届きますように・・・
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kyoさん、コメント遅くなってすみません。 (aruga)
2008-09-06 06:31:30
ゆふみ病院、Hさんとの出逢い、素敵な時間をすごされたのですね。
今、学会の研修で缶詰状態です。医師だけ60名なのですが、大分の先生(ゆふみではないのですが)にお目にかかりました。大分、素敵な方が多いのは、土地柄もあるのでしょうか。
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