30代前半、
子育てをしながら、米国で研究生活をしていました。
子育てをしながら、米国で研究生活をしていました。
マウスの乳癌肺転移モデルで
動物実験をするために
まず、
必ず肺転移に至る癌細胞の
動物実験をするために
まず、
必ず肺転移に至る癌細胞の
ラインを作ることが最初の仕事でした。
実は、活字にするほど難しいことではありませんでした。
マウスの肺転移の腫瘤を取り出し
ピペットを使って細胞をバラバラにします。
ピペットを使って細胞をバラバラにします。
細胞培養用の96ウエルの小さな
一つ一つセルに、
細胞をできるだけ少なく入れ
その中から、顕微鏡で
確実に細胞が一つだけ入っているものを
確認し、マーキングします。
一つ一つセルに、
細胞をできるだけ少なく入れ
その中から、顕微鏡で
確実に細胞が一つだけ入っているものを
確認し、マーキングします。
一つ一つのセルに入れた細胞を
1個から2個
2個から4個
1個から2個
2個から4個
4個から16個
と増殖させ
塊まで増えたら・・
それをバラバラの細胞にして
マウスの尾静脈から注射し
数日後に肺転移が確認できれば
肺転移モデルの
シングルセルラインとなります。
シングルセルラインとなります。
これを用いれば、
肺転移の治療効果が比較出来る
マウスモデルを作ることができるわけです。
肺転移の治療効果が比較出来る
マウスモデルを作ることができるわけです。
この過程の中で・・
たった1個の細胞だけ
培養用の小さな部屋に
入れられている状態
(シングルセル)は
とても弱弱しいものでした。
誤って、2個、3個細胞を
入れてしまったセルの細胞は
驚くほど元気に増えていきました。
細胞は互いに影響しあい
何か放出しているのだろうかと
このよく議論したことを思い出します。
小さな細胞単位の1個だけでは
弱い存在だったのに、
複数と共に同じ場にいるだけで
影響しあい、
強い存在になっていったことを
顕微鏡を通して経験しました。
先週、
第62回日本癌治療学会学術集会が
第62回日本癌治療学会学術集会が
福岡で3日間開催され、
患者市民のためのPALプログラムの
設置に関わっていました。
一般会員向けは
2020年からハイブリッド(現地+リモート)で
開催していたのですが、
PALプログラムは
2020年から2023年までリモート開催のみでした。
2020年から2023年までリモート開催のみでした。
今年、5年ぶりの現地開催となり
70名近い方が、一般会場に行ったり
PALのためのセッションに参加されたりし
沢山の笑顔で一杯でした。
リモートで孤独に参加された時と比べ
沢山の笑顔で一杯でした。
リモートで孤独に参加された時と比べ
2日、3日間修了された時の笑顔を想うと
一つの場に集うことの意味は想像以上の
ものだなあと心が熱くなりました。
ふと、あの細胞のことを思い出していました。
脆弱なたった一つの細胞と
その横で
間違って入った二つの細胞の
生き生きした様子・・
ミクロもマクロも
人は影響し合う存在なのだ・・
と思いをめぐらせています。
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
深いお話です。
>>小さな細胞単位の1個だけでは
弱い存在だったのに、
複数と共に同じ場にいるだけで
影響しあい、
強い存在になっていった
>>
まさに、人間も同じなのだろうなあと。
それがよき影響ならば素晴らしいことですよね。
孤独は慢性の痛み、みたいな言葉を聞いたこともありますが、よい影響を受けるアナログな人間関係、大切だなあと、この記事を読んで改めて感じました。
いつも、ためになるお話をありがとうございます。
言われてみれば、人間の成長って、環境からの影響で促進されることが、すごく多いですね。
振り返ってみると、自分自身も、人とのかかわりや、置かれた立場に刺激されて、新しい歩みが始まり、新しい自分を築いてきたように思います。
そのとき関わった方々も、同時に刺激を受けて成長し、そのことがお互いの信頼という絆まで深めてしまう経験が幾度となくありました。
うん。
自分の生き方について考える、よいヒントを戴けた気がします。
ありがとうございました。
何の知識もない、74才の高齢者の私でも、
いつも分かり易く為になるお話で、有り難いです。
サークル仲間を思い浮かべました。
一人では静かな人も、みんなが揃うと競争のように話します。ハッハッハ。
レベルの随分違う話で済みません。
いつも楽しみで読ませて頂いています。
いつもお訪ね下さり、ありがとうございます。
優しいコメントに嬉しくなりました。
感謝です!!
よいヒントって言っていただけるとは、何とありがたいことでしょう。
いつも励まされるメッセージ、本当にありがとうございます!!
分かり易いとお書きくださり、どれほど嬉しかったことでしょう!
そして、コメントの例えは、まさに伝えたかったことを身近なことで表現してくださっていました。
ありがとうございました!!