緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO)はバーチャル開催中です!(半年間オープン!!)

2020年05月31日 | 医療
写真は、今年のアメリカ臨床腫瘍学会のWebでの学術大会
ASCO20Virtual のWebサイトのトップページ

ASCO20 Virtual | May 29-31, 2020



〇今日が最終日。
シカゴの朝9時30分(今日の夜10時30分JST)から

でも、ライブで見られなかったとしても、
半年間(180日)、Web上で抄録や
ビデオセッションを見ることができます。
その数、約4500本





〇トピックスとしては、
高齢者への癌治療、
がん免疫療法として抗PD-1関連治療や
一部の悪性リンパ腫などへのCAR-T療法
(池江選手の疾病の報道があった直後の
 2019年2月に日本でも承認されました)
様々な分子標的薬のランダム化比較試験
がん患者さんとCOVIT-19
テレメディスン
などが並んでいます。
臓器別にも多数並びますが、
特に、患者さんが多い、
乳癌や前立腺癌は毎年注目を受けています。

・・・・あまりに沢山の演題のため、
ほとんどまだ見ることができていませんが。



〇企業展示も見ることができます。
Virtual Exhibits(バーチャル展示)
ASCO20 Virtual | May 29-31, 2020





〇以下は、がん領域から離れた多職種医療者と患者参画プログラムに興味がある方向けの情報です。

医学の最新情報を得るには、
医学雑誌、学会誌に加え、
学会参加があります。

がん領域では、国内学会の次のステップでは、
ESMO:欧州臨床腫瘍学会(エスモと呼びます)
ASCO:アメリカ臨床腫瘍学会(アスコと呼びます)
に参加します。

私が主に活動している国内の学会には
JSPM:日本緩和医療学会と
JSCO:日本癌治療学会(ジャスコとか、”がんち”と呼びます)
がありますが、
ESMO,ASCO,JSCOはとても密接な関係にあります。

また、これらの学会に共通しているのは、
PAL(患者参画プログラム)があり、
医療者に加えて、患者・家族や支援団体の一般市民の人たちが
格安または助成金を受けて参加することができることです。

また、JSCOはPALの方にASCO参加助成を行っています。
つまり、日本の学会がスポンサーになって、
市民の方に、アメリカの専門学会に
参加していただけるプログラムを作っています。
(一定の条件があります)







〇ASCOは例年5000演題が集まり、
学会当日は何万人という人がシカゴに集まるため、
中々飛行機やホテルの予約が取れないだけではなく
高額なのですが、
今年は、Webのみの開催となって、とても楽です。

というより、この何年もの間、参加できないで来ましたが、
今年は、数日前に登録することができました。

参加費は、
非会員の医師は300ドルですが、
患者さんや患者支援団体、学生の方々は無料です。




学会の会員になると
年会費650ドル(初年度額含む)で、
学会参加費は無料になります。

(本当に海外の学会は高額です・・)

でも、世の中が変わりつつある、こんな時だからこそ、
ちょっと勉強したいと思います。

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