午後から都保険医協会のシンポジウムに出席。 PCネット(私が主催している研究会の緩和ケアネットワークミーティングの略称)の仲間の医師、看護師ら多数参加していました。 私は、在宅で見取りを可能にする条件を幾つか挙げて、疼痛緩和のスキルの話にもっていってほしいという依頼で話を組み立てました。
+++++++++++++++++++
お元気でしたか?ここをクリックお願いします。
人気ブログランキングの「緩和ケア医の日々所感」をクリックしていただけるとここにもどってきます。
+++++++++++++++++++
心に残った言葉が幾つかありました。 このブログにも、お尋ねくださったことがある訪問看護師さんから、「患者さんを看取った家族に語りべになって頂き、医療が社会の中に自然な形であるようになれば・・家族はそういう意味で、語りべのボランティアです」
これは、ご家族が死に関わり切れない病院の中ではかなわないことです。
医療費の適正化を目標に掲げた行政。 適正化という言葉を使いつつも、要は、膨らみ続ける医療費に抑制をかけたいということです。 慢性化するがん患者さんは、長い人生をがんと関われば関わるほど医療処置がどんどん増え、いわゆる医療依存度が高い患者さんになっていくことを急性期病院の看護師さんが報告されました。
私が研修をしていたアメリカの在宅ホスピスでは、一例も高カロリー輸液患者さんはいなかったし、末梢点滴だって希望されるかたはいらっしゃらなかった。 それが、ホスピスでした。 がんの最期はそれが自然でよいと言い切られていました。
イギリスでは、意思表示がなければ、自然死側に選択肢は傾いていくと終末期ガイドライン研究班メンバーから聞きました。 日本は最期のあり方の意思表示がなければ、とことん医療よりになっていきます。 けして効果があるなんて思ってもいない化学療法を最期まで続けていくことだってあるのです。 そして、自宅に帰ることなく病院で最期を迎えたり、ぎりぎりになって突然主治医は退院しましょうと言い、本人・家族は目を白黒させている状況で、在宅医探しに奔走する現実もあります。
特にこの4月以降、在宅側の医療者は力量高く成長しています。 がん治療病院、急性期病院側が視点変換がかけられるかどうかが、“医療費の適正化” にかかっているのだと思いました。
シンポジウムが終わって食事に誘われたのですが、夫と長男が今日は私の誕生日だから夕食は準備するからねと言ってくれてたのでお断りし、久しぶりに甲州街道からKDD、都庁ビルの抜ける道を歩きました。 副都心はゆとりの間隔で高層ビルが一杯たっているなあと妙に感心し、都会ってこういうものなのかなあ・・と、秋を感じさせる夕方の空を楽しみました。
+++++++++++++++++++++++++++
ここ、クリックお願いします。人気ブログランキング参加中です。
今日も、お付き合いくださりありがとう。明日も、来て下さいね。
+++++++++++++++++++++++++++
自分で主催しているネットワークなんてほんとうにエネルギーあるねぇ。いつも感心しています。ますますエネルギッシュな有賀先生に(←乾杯ってことで)
お誕生日、おめでとうございます!