「あ・・先生、○○さんのところですか?
どうですか?痛み変わらないっておっしゃるんですが、
歩いているところは、ちょっと楽そうな感じはするんです」
何て、声を看護師さんがかけてくださる。
患者さんの所に行って、
アセスメントとプランを伝えていると
いろんな看護師さん達が集まってきます。
「やっぱり、そうなんだ」
「増量と補助薬ですね」
「レスキューも一回量を増やしますか?」
何だか、嬉しくなりました。
鎮痛薬が、共通言語で話せます。
忙しいのに、足を止めてくれます。
病院全体が一つのチームみたいです。
さらに、他の階では、麻薬をめったに出さない診療科なので
代わりに処方箋を書いてきました。
週末分を数えて、月曜日まで足りることを確認して。
薬剤師さんと、緩下剤の服薬指導をつめて、
一年生医師にレスキュードーズの量の設定方法を教えました。
新しいことをゲットすると目がキラキラします。
午前中は緩和ケアの若い医師がいなかったので、
病棟を回ると、改めて、この病院の疼痛緩和の進歩を実感しました。
5年前を考えると嘘のようです。
もう、私でなくても緩和ケアは成長を続けていってくれそうです。
(シリーズおわり)
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私、今当直明けで帰ってきました。夜中に救急外来から病棟へ入院になった患者さんのオピオイドの処方があり、調剤しました。
フェンタニルパッチ30mgにレスキューがモルヒネ10mgなんですよ!!この患者さんは外来からたしかパッチ30mgは使っておられた人なので、そんなはずはないと思い、救急の先生に外来カルテを確認してもらってくださいね・・・とナースに伝えたのですが、それから返事なし。
心配です・・・レスキューが少なすぎますよね。
救急を診られている研修医の先生方も必要最低限のオピオイドのことを知っておいてほしいと思いました。薬剤師もしかり・・・です。薬剤部も底上げしないといけませんよね。反省です。
お疲れ様です。
救急外来から緊急入院になる位ですから、何かあるのではないかしら。標準的な処方で診れない何らかの理由があるか、ラフな処方だったために緊急入院になったか。パッチ30mgと聞くと、後者なのかもしれませんね・・
理想的には、外来処方で、あれれ?って感じられる処方をスクリーニングして、積極的介入ができれば、緊急入院を避けることができるかもしれません。
私の力だけで、病院全体に波及は無理だったと思います。一人一人の方のモチベーションが高く、そこに上手く共鳴することができたのだろうと思います。
大きな病院の緩和ケアの立ち上げにかかわって、共鳴させる作業が一番難しいということに気がつきました。Photo Pさんのお力も是非、お貸しください。
(いただいたコメント、どちらか一方の認証にした方がよいのかなと思ったのですが、微妙に違っていたので両方アップとしていますが、ご意向があればお教えください)
我が家の夫のガンの闘病を知っているだけに君ならどうしてほしいか聞きたいとの事。
私は1ヶ月であろうが、余命が短いなら短いなりに絶対告知してほしいし、夫ともお互いにそういう約束をしていると話すと、1ヶ月で何ができる?告知できないと悩んでいるらしいです。
・・・その人その人の価値観であり、今まで最期のあり方という事を考えた事があるかないかでもちがうことであり・・ひとそれぞれでしょうね・・と答えました。
こんな話をされてからこちらに伺ったので、私も今はそこそこ健康ですがいづれは迎えなければならない最期の時、その時に私らしく過ごせるようその時までは私の田舎でも緩和医療が普及していてほしいなぁ・・と切に思ったのでした。
話がそれて申し訳ありません。。。
重い相談をお受けになったのですね。
これは、緩和ケアのもっと手前の問題が大きいなあと思います。デスエデュケーションが、最近は、どちらかというと、自殺を踏みとどまってほしいという気持ちで行われ印象がありますが、本来のエンドポイントは、自分自身の死を準備する姿勢を持ってもらうことにあるのだろうと思います。最後の時に、告知は、延命処置は、どこまでの治療を行うのか、そうした意思を示すことを リビングウイル(延命の事前指示)、アドバンスディレクティブ(幅広い事前指示)といいます。
1か月であっても、自分の人生の最後を自分の意思で生き抜きたいと思う人もいるでしょう。悪い話は、家族に託したいと思う人もいるでしょう。どうしたいかを、健康な時から話合うことが本当に大切になります。
こうしたことは、本人でなければわからないことです。家族が判断をするには、あまりに荷が重いことです。
このような場合、医療者は家族にだけに重荷を背負わせないよう医療者も荷をともに背負うことが大事になります。そこに緩和ケアの役割があります。