亀卜(きぼく)
2023.4
亀卜(きぼく)は対州(対馬)に残っている。
(注:古代の占いの方法である。古代中国から伝わったものであろう。)
その法は、このようである。
亀甲(べっこう:原典のルビ)の裏から小刀で穴をあける。そして、一寸程を薄くするのを鑚亀(さん)と言う。
対馬で、クフと言う木は刺のある木である。
それを箸のようにして、その先に火をつけ、あの薄くした所を裏より焼く。
表に割れた紋が出て来るが、それを灼亀(しゃくき)という。
その紋の裂けようを見て、古凶を占う。
その亀卜の方法を、或る峙 古田家より、教えてくれるように望まれたが、教えなかった。
甲は乾燥したのを用いる。生きている亀の甲羅ではない。
「筆のすさび」菅茶山、安政三年 より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます