「しかしいかに治民の術をのみこんでいても、今も昔も人間万事金というものがその土台であるから、もしこれがなかった日には、いかなる大政治家がでても、とうていその手腕をほどこすことはできない。
見なさい。いかに仲のよい夫婦でも、金がなくなって、家政が左り前になると、犬も喰わないけんかをやるではないか。
国家のことだって、それに異なることではない。財政が困難になると、議論ばかりやかましくなって、何の仕事もできない。そこへつけ込んで種々の魔がさすものだ。
ところでおれもこの財政の事では、これまで心配したの、しないの、と言うだんではないよ。」(勝海舟「氷川清話」より)
勝海舟らいしざっくばらんな実に分かりやすい言葉です。貧乏長屋で若い頃お金に苦心した勝海舟でもお国の財政の事は難しいようです。さて現在の野田政権はこの財政難を・・・という他人事ではなく私たち自身がお国の財政をチェックする必要があるのではないでしょうか。お国の財政は私たち自身の生活そのものですから。