歴史好きの私は、今年もずいぶんと歴史上の人物の本を読み漁りました。今年特に印象に残った人物は矢嶋楫子です。前から明治の女子教育とキリスト教活動で活躍した人物というくらいは知っていましたが、それまではあまり興味を示しませんでした。最近、自分が気になる歴史上の人物を生まれた年と亡くなった年で年表を作っていますが、矢嶋楫子も入れてみようとしたところ、生まれた年が1833年で木戸孝允(桂小五郎)と同じ年であることがわかりました。それも熊本の出身で横井小楠の縁戚であることも分りました。矢島楫子は武家に嫁ぎ子供も産みますが夫の暴力に耐えかねて離縁します。まだまだ武家のしきたりが厳しい時代で離縁などありえないことです。離縁すると熊本の実家の兄弟のところに少しいますが、明治に入ってから東京にでてきます。そこで妻子ある男の間に子供を生みます。周りから白い目で見られます。このような状況の中で矢嶋楫子は教員となり女子学院の初代院長として、またキリスト教婦人活動などで活躍していきます。矢嶋楫子はキリスト教に入信しますが、それは過去の離縁や妻子ある男との交際など、その全ての罪を認め、自らの人間の弱さを受け入れながら前向きに生き、明治の女子教育とキリスト教婦人活動の発展に大きく貢献するのです。正に人間の弱さから出発して力強く明治の時代を生き抜くのです。
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