最近の雑誌記事に「老後に必要となる資金は1億円」というものがあった。
ふと脳裏をよぎったのが「果たしてどれだけの国民がこれを準備できるのだろうか」という疑問だ。
マスメディアの性として危機感を煽って世論を盛り上げたい気持ちは分からないでもないが余りに高いハードルはかえってモチベーションを下げるのではないかと心配だ。
1億円といえば平均の給与所得者の生涯賃金の30%から50%に充当するのではないか。
いくら利殖が得意であっても65歳までに1億円蓄財できる給与所得者はよほど幸運に恵まれたものと言わざるを得ない。
「バラ色の絵を描いて、とにかく明るく・・・」という積りはないがもう少し現実的な目標の提示はできないだろうか。
公的年金を如何ほどアテにできるのか、何歳まで主体的に生きるつもりなのか、非金融資産をどう考えるか、生活レベルをどのあたりに設定するか、などで老後必要資金は変わってくる。
ギリギリの数字が欲しいと思う今日この頃である。