グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

政府の緊急事態宣言解除に思う

2021年03月19日 | 政治

昨晩、首相が新型コロナウィルスの緊急事態宣言解除を決定し記者会見を行っていた。

しかし首相の諮問機関やメディアなどの意向は必ずしもこの意思決定に全面的に支持するというものではなかった。

凡そ新規感染者数が再び増加に転じる(宮城県などは過去最大の感染者数を計上している!)中で既定路線のようにも見える宣言解除は違和感を感じざるを得ない。

たしか埼玉県知事なども緊急事態宣言の解除には反対していたと記憶している。

政府はあまりメンツに固執することなく個別に(都道府県毎に)対応していったらどうかと思った次第である。

首相もコロナ担当相も「緊急事態宣言などやりたくないからねぇ」と言っていたがこんなことは気分で行うものではない。

もっとエビデンスを重視すべきだと思うのだが如何?

それにしても一部の困窮事業者、困窮生活者対策は大丈夫なのかねぇ・・・。

困窮事業者は何も飲食関連だけではないのだが。

 


コンビニ業界に諸行無常を思う

2021年03月17日 | 経済

コンビニにも定義はいろいろあるので一概には言えないがほぼ今の形でスタートしたのは1970年代のことだ。

以来約半世紀、コンビニ業界は一貫して成長し続けてきた。

何と言っても取り扱いサービスの拡充が尋常ではない。

思いつくだけでも公共料金の収納代行、銀行ATM設置、コピーFAX機設置、宅配便の取次などがあり地域によっては住民票など行政サービスまで拡大しているところもある。

むろん販売商品だって負けてはいない。

酒類や医薬品(処方薬を除く)などの商品ラインアップ拡充もさることながら店内調理商品、例えばおでんや揚げ物、100円コーヒーなどが印象に残っている。

節分の定番になった恵方巻もコンビニが生み出したヒット商品と言っていいのではないか。

その結果としてコンビニが百貨店の売り上げを凌駕したことはまさに象徴的な出来事だった。

ところが、ところが、ここにきてコンビニの(既存店)売上がわずかながら減少に転じるようになった。

背景にはコンビニ店舗の飽和化、労働力不足、働き方改革のあり方、24時間営業の是非論がある。

前述したようにコンビニは過去半世紀にわたって成長し続けてきたのだがどうやらその限界が見えてきた。

まさにこの世は諸行無常、盛者必衰はこの世の倣いなんだということを思い知った次第だった。

 


参院予算委の空虚な質疑に思う

2021年03月15日 | 政治

今日の国会はNTTや東北新社の社長が参考人として出席する、とかで少しばかり興味があったが結果はやっぱり失望に終わったねぇ・・・。

両社長とも形通りのお詫びに始まり業務上の要請は完全否定なのだが国民のモヤモヤは払しょくされない。

気になったのは東北新社社長の発した接待の目的なのだがそれは「顔つなぎ」だった。

「顔つなぎ」は便宜供与の一歩手前なのだがここまでは全く問題ないということなのかねぇ・・・。

NTT社長だって「勘繰られても止むを得ない」という言葉は口にしていたが最後は何とか逃げ切った。

まさか会食の場で業務上の要請など持ち込むなんて愚の骨頂である。

そこは阿吽の呼吸がものを言うのだろうが残念ながら立証は難しい・・・、録音テープでもあれば別だが。(笑)

みっともないのは総務相のいい逃れである。

相も変わらず大臣規範である「国民の疑念を招くような会合、会食はない」の連呼は本当に見苦しい。

任命権者である首相が注意しないのかねぇ、と思っていたら首相自身が我が身のことで同じフレーズを使っていた。

これでは閣僚に注意できないわけだ。

今や「良識の府」は死語になってしまった。

 

 


当節、国会で流行る「疑念を招く会合はない」に思う

2021年03月13日 | 政治

このところ国会で「国民の疑惑を招く会食や会合に応じたことはない」というフレーズが大流行だ。

総務相などは質疑応答の中で4度も繰り返して審議を中断させていたが今度は官房長官も首相を代弁する形で同じフレーズを用いていた。

「国民の疑惑を招く会食や会合はない」と言っておきながら疑惑を招かない会合等について開陳するかと言えばこちらについては「一つひとつお答えすることは控えたい」と言う。

全くこれでは逆に疑念が膨らむというものだ。

政治家は須らく「信なくば立たず」、政治責任という言葉を考えれば上記のようなセロ回答はあり得ないと思うが如何だろう。

話は変わるがかって当欄で「NTTドコモの新料金プランについてあれは後出しジャンケンではないか」(2020.12.04)と記した。

NTT社長が完全子会社化したドコモの次期社長を同道して官邸を訪問していたことにも触れた。

いろいろ考えさせられるねぇ。(笑)

 


接待攻勢奏功せず、の東北新社に思う

2021年03月12日 | 政治

東北新社が衛星放送基幹事業者の認定時に放送法に定める外資規制に違反していたとして認定取り消し処分を受けることになりそうだ。

そもそも最近明るみに出た総務省幹部への接待攻勢がなければこんなことにはならなかっただろう。

全く何が災いするか分からないねぇ・・・。

「良かれ」と思ってやったことが奏功しなかったどころか、逆に思いがけないダメージをくらってしまったのだからねぇ。

東北新社の関係者は引責辞任、役職降格処分となり、何がしかの放映権は失うことになるだろう。

しかしあの外資規制違反は厳罰を受けることになっても止むを得ない。

あくまで私見だがあれは単なるミスではなく総務省のチェックを甘く見ていた結果のように思う。

総務省も今回の失態を真摯に受け止め生まれ変わらないといけないのだが昨今の総務相の言動を見聞きする限り絶望的と言っていい。

この惨状を修正できるのは今や首相以外に居ないのだがこれがねぇ・・・、困ったものである。

 

 

 


総務省の接待隠し常態化に思う(その2)

2021年03月11日 | 政治

昨日当欄で総務省内に巣食う接待隠しの重症ぶりに触れたところだがなんと官僚のみならず省庁トップである総務相にも問題がありそうだ。

総務相は国会でNTTとの間で接待の有無を問われて「個別の事案、1つ1つに回答することは控えたい」「国民から疑念を招くような接待、会合には応じたことがない」などを繰り返したという。

これには空いた口がふさがらない。

疑惑を招くような接待や会合がないというのなら何故記憶をたどって1つ1つ回答しないのだろうか。

まさか何十件もあるわけではないだろう。

「国民から疑惑を招く接待、会合ではない」というのならそれぞれについて日時や場所、面談相手、支払い金額概算くらい公表し国民の審判を仰ぐべきであろう。

公人であるにも関わらず公表したくないというのなら「疑惑」を甘受しなくてはならない。

総理も任命者として黙っていてはいけないと思う。

これでもまだ庇うというのならもう「何をかいわんや」である。

官界、政界とも堕ちたものだ。

 

 

 


総務省の接待隠し常態化に思う

2021年03月10日 | 政治

総務省内での接待隠し常習化の実態が明らかになっている。

国家公務員法等のルールによれば利害関係者からの接待は一切禁止、たとえ割り勘の会食であっても自己負担額1万円超であれば事前届け出が原則なのだが総務省では該当案件は過去3年で僅か1件だけだったという。

無論、東北新社やNTTとの案件は記録になかった。

渦中の前総務審議官は「会費として5000円支払っていたので事前に届け出るべき案件とは認識していなかった」という意味合いの釈明を行っていたがこれはもう笑ってしまう以外にない。

筆者は10年ほど前に経産省の課長補佐を囲んだ異業種勉強会を主催していたことがある。

勉強会終了後これはたまにだが立食形式の懇親会を実施していたが件の課長補佐は出席を固辞、1度だけ出席した時には3、4千円程度の割り勘費用の支払いに拘った。

筆者はその時国家公務員の高い倫理観に敬服したものだが昨今の総務省の堕落ぶりはどうしたことか。

国家公務員法等のルールよりも総務相経験者である現首相のカゲがちらついているとしたら「内閣人事局」の罪は功よりも大きいと言わねばならない。

 


神奈川県知事のネゴ内情暴露に思う

2021年03月09日 | 政治

神奈川県知事が1都3県の緊急事態宣言再々延長を巡る都知事との交渉経過をバラしていたことが話題になっている。

県知事はどうにも腹に据えかねて義侠心から内情をバラしてしまったということかもしれないがむしろ秘守義務の方を重視すべきではなかったか。

よく言えば憎めない性格ということだが政治の世界ではかえって警戒されることが多いだろうねぇ・・。

一方の都知事の方だがこちらも結構ダメージが大きかったに違いない。

都知事は冷静に弁解していたが仮に埼玉、千葉両県知事に対して「(神奈川県知事は既に同意しているから」というフレーズを使って内諾を得ようとしていたことが事実だとすればこれは明らかに行き過ぎだろう。

この時点で神奈川県知事は何も知らされていなかったのだから。

こんな手法が「根回しの段階でよくあること」とは思えない。

残念ながら都知事にとっても大きな反省材料だと思う。

結局今回の1件は都知事、県知事とも痛み分け、ほくそ笑むのは政府関係者だけだった。

 


漠然としたワクチン接種不安に思う

2021年03月08日 | 社会

コロナウィルス対策上の救世主とも目されたワクチン接種だが依然として漠然とした不安感が拭えないままだ。

第1の原因はまずは必要量の確保問題だろう。

当初は①医療関係者(医師、看護師等)の内の先行接種対象②医療関係者全体③一般の内高齢者④一般の内基礎疾患保有者⑤一般の内の残り全体 とされていたが到着スケジュールの遅れや許認可手続きも等もあって諸々のスケジュールは遅れ気味である。

EC内でも争奪戦もあるようだが本当に6月末までに高齢者分までを確保できるのだろうか。

第2の原因は副反応問題だ。

アナフィラキシー反応の第2例が発生したとのことだがもしも今後続発するようなことがあれば大規模接種会場でしかこの種の緊急事態に対処できないだろう。

筆者を含めアレルギー疾患を持つ接種対象者は多少なりとも不安感を抱くようになるかもしれない。

第3の問題は変異ウィルス対する有効性の有無である。

昨今変異ウィルスの台頭が見込まれているが果たして現在のワクチンは変異型に対してもどの程度有効なのだろうか、・・・。

一説によれば「追いかけっこ」になるという。

いやはや大変な時代になってしまった。

社会不安に対する抵抗力、メンタル・タフネスがますます重要になってきたようだ。

 

 

 


東北新社の外資規制違反に思う

2021年03月06日 | 政治

総務省幹部への高額接待で騒動になっている東北新社で新たな疑惑が持ち上がっている。

放送事業者は外資20%を上限とする規制を受けるのだが同社は一時期20%を超えていたことが判明した。

まさか同社がこんな基本的なルールさえ知らなかったなんてことはなかろう。

また同社が子会社を作り放送権を移譲していたことも疑惑に拍車をかけるものだ。

併せてこの接待攻勢、東北新社の幹部引責辞任とあれば疑惑はグレーどころか限りなくブラックに近い。

政府はどこまで真摯に調査しルールに則って全容解明に努めるのだろうか。

総務省側、放送事業者側の双方が時の総理大臣と懇意であるというが総理はいささかの私情を交えてはいけない。

総理周辺はいささかの忖度があってもいけない。

日本の政治や行政の独立性、健全性が試されているのである。

政府の自浄作用がありやなしや・・・、大いなる期待を抱きつつ結果を待ちたい。

それにしても普段よく視ている「囲碁将棋チャンネル」がこんな騒動の震源地になるとは思わなかったねぇ。(苦笑)