⑭ 始めと初め
始めは、「Start」初めは、「First」である。物事や行動を起こすはじまりが「始め」、なので「始め!」と、動詞にも使う。勉強を始める。稽古を始めなさい。と。一方、物事の先頭、今までなかった1番目のことを「初め」という。従って、動詞はなく「初めての○○」とか赤ちゃんの「食べ初め」などと使う。ただ、ややこしいのは、「稽古始め」などは「稽古初め」といずれも使う。正月に今年の最初なので、「○○初め」と言えるし、今年もいつも通り今から行うので、「○○始め」とも言える。京都の年中行事、「蹴鞠始め」は、始めなのに、「歌会初め」は、初めなのだ。
しかし、初体験は、始体験とは云わない。さらに、「姫はじめ」は、やはり「姫始め」だろう。因みに、姫始めとは、「新年あけて最初の夫婦の営み」であり、やはり感謝の心を持って時間をかけて丁寧に「始め」なければならない。「姫と初めて行った時」のように新鮮でありたいものだ。
話しは変わるが、恋愛中とは言うが、結婚中とは言わない。勉強中とは言うが、入学中・卒業中とは言わない。終わりがあるものは、○○中と言えるが、終わりのないものには○○中と言えないらしい。ならば、これからは結婚中も言えるようになるだろうか。就職中も。