93番 粟島堂宗徳寺
宗徳寺
京都市下京区三軒替地町124
宗派 西山浄土宗
本尊 阿弥陀如来
開基 行阿
京都のお寺が大好きだ。おすすめ一番はここだ。
京都駅のすぐ近くのリーガロイヤルホテルすぐ裏に、粟島堂はある。
京都のお寺は、○○寺 ○○院 ○○庵 ○○堂の4種類ある。院と寺は特に区別はない。寺の方が大きいような気がするが、知恩院という巨大寺院もある。庵はさすがに庵(いおり)とも言うべき小さなお寺のような気がする。堂はどうだろう。六角堂や革堂・因幡堂などの町堂のイメージがする。従って、それぞれ頂法寺・行願寺・平等寺とちゃんと寺名がついている。
しかし粟島堂は、宗徳寺内にある別のお堂という位置づけだ。神仏混合の時代の流れであろう。阿弥陀如来を本尊とする西山浄土宗のお寺の境内に、粟島大明神を祀っている。祭神は少彦名命でその本地佛である虚空蔵菩薩を安置している。
江戸時代後半、光格天皇とその皇后たちの度々の行幸があり、女人守護にご利益ありとされ庶民の人気を得る。安産祈願に限らず、子宮筋腫・内膜症や更年期障害など具体的な病名を挙げて効果ありとしている。また、人形供養を行う事から境内のあらゆるところに奉納された人形が安置されている。和洋様々な人形の展示は微笑ましいけれど、使い込んだ市松人形などは何か魂を持った女の子に見えてぞっとする。
また、境内には、
蕪村の句碑 娘の病気平癒祈願に訪れた 与謝蕪村が詠んだ句
「粟嶋へ はだしまゐりや 春の雨」の歌碑がある。狭い敷地だが巡るポイントはたくさんある。