「ステイホームは必要ない」
分科会の尾身会長の発言をめぐって批判が大きくなっています。
政府の方針と少し意味が違っている事や、以前は行動制限を強く主張していた尾身会長が、考えを変えてしまったと。
「貴方は何様だ」と言う人たちも現れています。
確かに人は自分の都合のいいように物事を理解してしまうので、若い人たちに間違った考え方をさせてしまう可能性があります。いわゆるミスリードというやつです。
しかし、その種の人達は尾身会長の意見でなくても、何処からでも自分にとり都合のいい情報を取り入れます。
昔と違ってその種の情報はあふれていて、簡単に知る事が出来る時代ですから。
また官邸関係者からは「その種の話は政治家がするもので、立場を考えろ」との主旨の批判があると言います。
とんでもない話です。今まで政治家は必ず「専門家の話を聞いて」と、その対策が失敗した時に責任転嫁する為に尾身会長たちをキープしてきた。それだけではなく記者会見でも微妙な話になると菅・前首相は「尾身会長の方から・・」と政治家が発言するのを控えていた。
分科会を政治家の都合の良い道具として使うのは間違っている。
尾身会長の意見は医師・政治家だけでなく、国民もウイルスに対しての知識が上がっている事を踏まえて、今までより効果的な対策を模索して出て来た意見です。
旅行に行っても、それなりの対策は各自で出来るのでは・・・
それが出来れば社会も動いて経済的にも助かる・・・
ただ、一度に多くの人が感染すると医療体制がマヒするので、ある程度限られた人数で行動して欲しいと。
従来なら分科会の様な組織の意見は政府に報告して、その内容を参考にして政府が決定し発表し国民に指示・要請をすることになります。
その内容は分科会の意見通りの事も有れば、そうでない事も有るでしょう。
しかし今回のウイルス対策は何度も繰り返されて国民も実体験している事柄です。
そして国民の協力無くして良い結果を得られない事柄です。
国民が協力するには「納得」が必要で、その為には政府発表の一つに絞られた情報じなくて、その道の専門家による別の意見も知った方が、少しは迷うが最終的には「納得」しやすい。
ウイルス感染が始まった2年前とは国民も考えが違ってきています。知識も増え、実体験もしています。
自分の都合の良いような意見を取り入れる人は、どうやっても存在します。
そこに気を使い過ぎて全体像を見失っては元も子もなくなってしまう。
今回の尾身会長の考えはリスクも有るが、決してミスリードではない。
感染者と医療体制ばかりを考えて来たが、重要視する項目を少し広げて考えようと言う意見だと私は捉えています。