昭和30年代から40年頃・・引っ越し（小学生）

三丁目の夕日という映画が随分と前に公開されました。東京タワーが出来る昭和33年前後のストーリーでしたが私の幼少期は、その頃より、ほんの少しだけ良くなった時代で世の中、物への執着・憧れが強まったころでしょうか。学校の先生も無理して自家用車に乗ってる先生もいましたが当時、富士重工の【スバル360】やマツダの【キャロル】トヨタは少し高級で【クラウン】などもありました。クラウンと言っても当然、今のような超高級車でなく窓もレバーをくるくる回しての開閉でスピードメーターは横長の物差しのような・・速度ｇさ上がると赤い表示が左から右に向かって棒グラフのように増えていくんです。今、スバル360などは、たぶん博物館にあるくらいのクラッシクカーで稀少価値あり！また中には車のドアが観音開きする車もありましたね。運転手や助手席の窓には【三角窓】というものがあって、そこの部分だけ開閉できるようになっていました。この三角窓・・昭和45年前後から姿を消しましたが唯一・・いすずの【117クーペ】だけが昭和50年代に入っても取り入れていました・・幹線道路に出るとトロリーバスにボンネットバス・・あ、そうそう【オート三輪車】と言って前輪はタイヤ1つ後輪に2つの荷台のついた商用車やトラックも多く走っていました。鴫野駅の商店街に入るとパチンコ屋の前あたりに軽自動車のワンボックス車でホットドッグを売っていた車もありました。確か〚大名堂〛だったかな？黄色と黒の車体カラーでキャベツにウインナーがコッペパンに挟まれてケチャップがかかっている簡単なファーストフードでした。そんな頃に小学校に進学しましたが・・とにかく情緒不安定だったと思います。授業中は落ち着かず周囲の子たちに、チョッカイはかける。忘れ物も多い、宿題はしない・・もう担任泣かせの極みでした。1年5組　女性の担任の先生が『Ｙ君！あなたは先生の横！！』廊下に立たされようがビンタされようが、ケロッとしてましたから・・当時の机は二人で1つの机でしたが先生・・どこから持ってきたのか一人用の机を持ってきて黒板の前にある先生用の机の横に置かれ、『今日からココで授業を受けなさい！！』私は、渋々、そこで授業を受けることになりましたが・・そうすると、そのストレス？から休憩時間になると喧嘩ばかり・・時にはクラスメートの口の中に絵の具のチューブを押し込んで・・”ブチュ～”と口に流し込んだり、廊下に出ようとする男の子を突き飛ばして教室の扉が外れたり・・もう先生は手に負えないと判断したんでしょうね。遂に・・島流しにあいました。『もう先生は知りません！！今日から1年3組に行きなさい！！』私の頭の中は【？？？？】先生は私の手を引き1年3組に連れて行きました。そこのクラスには幼稚園から仲良しだった女の子【ともちゃん】が居たのです。さすがに幼馴染に見られると恥ずかしかったですね。他のクラスに島流し？前代未聞ですからね。3組の先生は男の先生で、そら厳しかったです。私は母に3組への島流しを内緒にしていたのですが・・やっぱり、バレちゃうんですね。幼馴染のともちゃんが自分の母親に私が5組から3組に来たことを言ったらしく、ともちゃんの、お母さんが、その事を私の母に言ったのです・・ある日、いつものように学校から帰ると母が『Ａ君！ちょっとココに座って！！』母の顔が怖かったですねぇ・・やっぱり島流しは私に問題があったとしか思えませんものね。叱られましたぁ。母に叱られた翌日、母と一緒に学校へ登校し、母は、ただただ、ひたすらに先生に謝っていましたが幼い私なりに流石に悪かったと反省していましたが・・教室に戻る私を母は見送ってくれたのですが、その時は何事もなかったように笑顔で『しっかり勉強しといで！！』そう言ってくれたのです。どちらかと言えば母は”サバサバ”した江戸っ子気質でした。そんな小学校生活でしたが入学して、数か月。私は転校することになったのです。理由は・・団地の空き家が当たったとのことでした。昭和40年代・・庶民の中流意識が高まり、その象徴が団地だったのです。四畳半のアパート、共同トイレに共同洗面。洗濯ものも共同干し・・そこからの脱出！母は喜びましたね。東京の目黒の実家は広く、一時は人様に間借りといって部屋を貸していたくらいですから。。庭もあって・・そんな実家の家から四畳半暮らし。でも文句1つ言わず板前修業の父についていったんですから。当時の引っ越しは父の勤め先の人や友人が手伝ってくれました・・なんせ四畳半の荷物です。アっと言う間に積み終わりました。いよいよ出発となったとき・・幼馴染のともちゃん、畳屋の姉弟、幼稚園の時、仲良くしてくれた友達数人が来てくれて見送ってくれました。別れって、子供でも辛いんです。泣きました・・そして行先の団地は2ＤＫトイレはありますが・・お風呂はありませんでした。でも？6帖の部屋が2つ。私達家族にとってはサプライズでしかありませんでした。