しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <信仰と行い>

2025-03-07 | ヤコブ書
「もし本当に、あなたがたが聖書にしたがって、『あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい』という最高の律法を守るなら、あなたがたの行いは立派です。」(ヤコブ2:8新改訳)

使徒ヤコブがこの書を記した当時、教会には大きな問題が生じていたように思われる。それはすなわち、「人は律法の行いではなく、ただ信仰によって救われる」という福音の本質を表面的にとらえ、キリスト者は信仰さえあれば、行いは問題ではないと極論し、きよめを軽視する人々が出てきたことだった。▼ヤコブはそのような生き方を批判し、キリスト者にとり、信仰と行為は不離一体(ふりいったい)、人のたましいと肉体の関係にあると強調したのである。これはヤコブの時代だけではなく、キリスト教歴史の中でいつも問題になって来たことであった。▼パウロも福音の中で、行いがどうでもよい、とは決して言わなかった。それどころか、すべての教会に対して、聖霊ととともにきよい道を歩まなければ、決して神の国には入れないと強調していることは、彼の書簡(しょかん)を見ればあきらかである。私たちも健全(けんぜん)で正しい福音に生涯歩まなければならない。