ママが働くことも大事なことです。
しかし、心は子どもから離さないと働けないことでしょう。
働くことが子育てよりも大事でしょうか。
働きが悪いと言っているのではありません。
子育てをしながら働くことは、とてもご苦労があると思います。
働く意味を今一度ご夫婦で考えて欲しいのです。
下記は小林登医学博士の文面を引用しました。
ご覧ください。
愛とは「他者の幸せのために、すべてを与えること」、と師はいつも微笑みおっしゃいます。
心に刻む一瞬です。
しかし、心は子どもから離さないと働けないことでしょう。
働くことが子育てよりも大事でしょうか。
働きが悪いと言っているのではありません。
子育てをしながら働くことは、とてもご苦労があると思います。
働く意味を今一度ご夫婦で考えて欲しいのです。
下記は小林登医学博士の文面を引用しました。
ご覧ください。
新連載 第15回?こどもは未来、未来はこころ、こころは触れ合いの子育て??今回のテーマ?発育のプログラムが乱れるとき
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子どもが育つ、体の成長と心の発達
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こどもは心と体のプログラムばかりでなく、発育のプログラムももっているのです。発育とは、こどもの育つ姿を大きくとらえた言葉で、体の成長と心の発達をまとめたような考えです。
さて、発育のプログラムは、どうやら体の成長に対しては、成長ホルモンの分泌をコントロールしていると考えられます。しかし、成長のためには、その他に甲状腺ホルモン、性ホルモンなどのホルモン、さらには最近発見された軟骨に作用するソマトメディン、神経に作用する神経成長促進因子、皮膚に作用する上皮細胞増殖因子なども必要なのです。こういったたくさんの因子の働きは、脳にある発育センターとよぶべきものによって、全体的に、秩序をもって、微妙に調整されていると考えられるのです。
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心と体の乱れは発育をとめる
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生まれながらにして体に異常があると、こどもの体や心のプログラムが円滑に作動しない場合があります。しかし、健康に生まれたこどもでも、心と体のプログラムが円滑に作動しないことがあるのです。
その代表の一つが、デプリベーション・シンドローム―母性・愛情あるいは情緒剥奪症候群とよばれる病気です。母親がいない、いてもかわいがらないなどこどもの日常の生活に“優しさ”とか“愛”がなくなると、発育が止まったり、行動に異常がおこったりするのです。
こういうこどもの成長曲線をみると、階段状になっています。身長や体重の増加が止まっているときが、かわいがらない母親や親元のところにいるときで、逆にどんどん増加しているときは病院などの施設に入っているときと普通のこどもとはまったく逆になるのです。しかし、問題は体のことだけではなく、心のプログラムが乱れて、徘徊したり、壁に頭を打ちつけたり、いろいろと行動にも異常がおこるのです。そして、知能指数(IQ)も、親元から離れて病院に入院して喜びいっぱいの生活をしているときには、どんどん高くなることさえあるのです。
すなわち、生きる喜びいっぱいの生活をしていないと、こどもの心と体のプログラムが円滑に作動しなくなり、発育のプログラムはよく機能しません。発育のプログラムは、心と体のプログラムでチューニングされているのです。
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優しさと愛も栄養になる
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チリの小児科医モンケベルグ先生は、重い栄養失調のこどもたちを治療するのに、栄養剤や薬のほかに“優しさ”も処方しました。ボランティアを使って、スキンシップ豊かに優しい看護をしたのです。そうしますと単に体重増加がよくなったばかりでなく、肺炎や下痢、あるいは皮膚の化膿というような感染症の起こる頻度が、従来に比べて十分の一に激減し、死亡率も三パーセントからゼロになったのです。“愛”や“優しさ”が、心のプログラムを動かして、成長ホルモンの分泌の働きばかりでなく、感染防御のプログラムも支配していることがわかるのです。“優しさ”とか“愛”は、こどもの心のプログラムにとって、ひいては発育のプログラムにとっても、それを働かせる大切な栄養であり、エネルギーなのです。??
◎『こどもは未来である』(1993年8月20日発行、小林登著、岩波書店同時代ライブラリー)より。一部略。見出し一部加筆。
愛とは「他者の幸せのために、すべてを与えること」、と師はいつも微笑みおっしゃいます。
心に刻む一瞬です。