先日、人事コンサルタント内野さんのブログにも書かれていましたが、「伝わらないと売れない」ということ。
まさしくその通りで、どんなに良い商品でも、お客様に伝わらなくては当然売れません。再三ブログでも「お客様目線」ということを言っていますが、どんなにアピールしても、お客様の視点で表現しないと伝わらないことが多いもの。
本日の日経産業新聞に次のような記事がありました。
「石焼きいも黒ホイル 名前と売り場で消費者に近づく」
・東洋アルミエコープロダクツが2009年秋に発売した「石焼きいも黒ホイル」の売れ行きが好調だ。
・黒ホイル製品はかねて販売していた。2007年に包み焼き料理向けに第1弾の黒ホイルを発売した。機能に自信はあったが、店頭で消費者に特徴を伝えるのが難しく、販売が伸び悩んでいた。
・そんなとき『黒ホイルでサツマイモを焼いたらおいしかった』との声を耳にした。それを期に、ホイルという商品概念にこだわらずに焼き芋を焼くグッズとして売り込むことにした。
(引用:2010/07/26 日経産業新聞より)
とのことです。
黒ホイルの効果がすばらしいので、ついつい開発したメーカーとしては「機能の説明」をしたくなるのですが、お客様にとってそれで良い場合と、つたわらない場合があるということでしょう。この場合は「機能」より「使用シーン」「何に使えるのか」といったアピールの方が伝わりやすかったということなのでしょう。それも単に「包み焼き料理向け」とするよりも「石焼きいも用」とか「トウモロコシ用」とピンポイントでイメージさせたのが功を奏したようです。
ネーミングや切り口を変えれば、販促の仕方も変わります。スーパーなどの店内では日雑のホイルコーナーだけでなく、当然、青果コーナーのサツマイモの所での展開もあるでしょうし、焼き芋の実演販売も考えられるし、惣菜部門とタイアップさせてもらい、「黒ホイル焼きいも」として販売してみてもらっても良いでしょう。
中には、マニアックな電気製品などで、知識の深いユーザー向けのものであれば、メーカー視点での機能アピールがうける場合もあるでしょう。
しかしながら、もしも、機能はすばらしいのに商品の売れ行きが悪いと思うのであれば、表現やアピールの切り口を「お客様目線」に変えてみてはいかがでしょうか。
さて、あなたのビジネスでも、切り口を変えればまだまだ伸びる商品が眠っていないでしょうか?