私はあの日の事で懺悔しなければならない。
涼子に謝らなければならない。
その日も仕事帰りにいつものように立ち呑み屋"大当り"に行くと、涼子は既にいて、しかもかなり酔っていた。と言うより酔い潰れていた。
店の人も他のお客達もみんな迷惑そうにしていた。
そして涼子は半ば店から追出されるようにして、ふらふらした足取りで店を出ていった。
そんな涼子のことが気になった私は涼子が店を出てから暫くして店を出て、駅方向に向かった涼子を追った。
駅前のロータリーには救急車が来ていて人だかりが出来ていた。
その中央で涼子は倒れていた。
涼子は意識が無いような状態で酔い潰れグッタリしていた。
救急車の人も、周りを取り囲む人々も何処の誰とも分からぬ涼子を心配そうに見ていた。
私は
「この人、知り合いです。搬送する病院まで付き添います」
とは言わなかった。
その時、私の脳裏に浮かんだのは
「こんな女と関わってはいけない。自分もダメになってしまう」
ということだった。
私は、救急車で搬送される涼子を群集に混じって遠巻きに眺めていた。
「自分は何と悪い人間なんだろう」と思いながら。
「俺は、何てひとでなしなんダ!」と思いながら。
あなたは、身近な人が倒れていて、しかも救急車が来ていたとしたら、心配して近寄っていきませんか?
私は、その時、遠ざかったのです。
あの夜の
「自分で自分が嫌になった」
その気持ちは一生私の脳裏にこびり付いていることでしょう。
涼子に謝らなければならない。
その日も仕事帰りにいつものように立ち呑み屋"大当り"に行くと、涼子は既にいて、しかもかなり酔っていた。と言うより酔い潰れていた。
店の人も他のお客達もみんな迷惑そうにしていた。
そして涼子は半ば店から追出されるようにして、ふらふらした足取りで店を出ていった。
そんな涼子のことが気になった私は涼子が店を出てから暫くして店を出て、駅方向に向かった涼子を追った。
駅前のロータリーには救急車が来ていて人だかりが出来ていた。
その中央で涼子は倒れていた。
涼子は意識が無いような状態で酔い潰れグッタリしていた。
救急車の人も、周りを取り囲む人々も何処の誰とも分からぬ涼子を心配そうに見ていた。
私は
「この人、知り合いです。搬送する病院まで付き添います」
とは言わなかった。
その時、私の脳裏に浮かんだのは
「こんな女と関わってはいけない。自分もダメになってしまう」
ということだった。
私は、救急車で搬送される涼子を群集に混じって遠巻きに眺めていた。
「自分は何と悪い人間なんだろう」と思いながら。
「俺は、何てひとでなしなんダ!」と思いながら。
あなたは、身近な人が倒れていて、しかも救急車が来ていたとしたら、心配して近寄っていきませんか?
私は、その時、遠ざかったのです。
あの夜の
「自分で自分が嫌になった」
その気持ちは一生私の脳裏にこびり付いていることでしょう。