カラスといちごとクロッカスと

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バラ科、食べられる実の紅葉・黄葉

2024年11月28日 14時00分00秒 | 葉、紅葉、黄葉、落葉
2024.10.31撮影

今日は、バラ科の植物で、その中でも、実が食べられるバラ科の植物の紅葉・黄葉(10月31日と11月2日に撮影)をお送りします。前2回に引き続き、これらの紅葉・黄葉から、植物を当ててください。


以下が、選択肢です。
・イヌバラ
・ロサ・グラウカ
・ハマナス
・ノイバラ
・ソメイヨシノ
・レニエチェリー
・ビングチェリー
・スモモ
・サーモンベリー
・チョークベリー
・ラズベリー
・シンブルベリー

冒頭画像の植物と次の画像Aの植物は、同一植物、同一個体です。冒頭画像では、主に葉の裏側が、次の画像Aでは、主に葉の表側が見えます。


A
2024.10.31撮影(投稿時は、もっと赤変)

B
2024.10.31撮影(投稿時は、もっと黄変)

C
2024.10.31撮影(投稿時は、落葉済み)

D
2024.11.02撮影(投稿時は、落葉済み)


A
 
2024.10.31撮影               2024.11.27撮影(投稿時)

 
2021.05.14撮影               2012.06.04撮影

この植物の日本語の名前でわたしが見つけられるのは、英名をカタカナにした「サーモンベリー」ばかりです。しっかりとした和名はないのでしょうか。

この植物は、花の色が目の覚めるような色で、明るいマゼンタです。ベリー類としては、早く、4月初めぐらいに、咲きます。わたしはこの花が咲くのを毎年楽しみにしています。

実の色も特異で、透明感のある朱色です。さらに、実の形状も特異で、他のベリー類よりもずいぶん大きく、ぷつぷつとしています。色と形状が相まって、まさにサケやマスなどの卵、イクラ、に見えます。

ただ、英語の「鮭のベリー」というのは、実(ベリー)がイクラのように見えるため、ではなく、花の色がサケの身(実、ではなく)の色に似ている、ということのようです。

学名 Rubus spectabilis
英名  Salmonberry「鮭のベリー」
和名 サーモンベリー
バラ科(Rosaceaeキイチゴ属(Rubus


B
 
2024.10.31撮影               2023.11.09撮影

 
2024.05.11撮影               2024.07.13撮影

わたしは、以前、この植物を、暫定的に、「指貫(ゆびぬき)ベリー」と呼んだのですが、日本語で検索してみると、「シンブルベリー」と出てきます。これも、「サーモンベリー」と同じく、英名をカタカナにしたものです。実の盛り上がり方、小さいつぶつぶ、が西洋の「指貫(ゆびぬき)」を思い起こさせます。

花は、大きめで、花びらが風に揺れて、ひらひらするんですよ。形状は、バラ科(Rosaceae)の花そのものですね。


学名 Rubus parviflorus
英名  Thimbleberry「指貫のベリー」
和名 シンブルベリー
バラ科(Rosaceaeキイチゴ属(Rubus


C
 
2024.10.31撮影               2024.11.02撮影

 
2021.04.17撮影               Branch of a Rainier cherry tree
                       (レニエ・チェリーの一枝)
                        撮影者:Surachit
                        撮影日:2006.06.25
                        Rainier cherry - Wikipedia
                        オリジナルからの改変、なし

紅葉と落ち葉は、同じ木からですが、花は別の個体からです。まったく同じ種、あるいは、園芸種かどうかはわからないのですが、両者とも、畑に打ちやった果物のタネから出芽し、何年もかけて、ここまで育ったものです。

うちで消費する果物と、木肌や葉の形から考えて、これらは、サクランボの木だと思われます。その中でも、レニエ・チェリーだとにらんでいます。幹を見てくださいね〜〜、サクラ類の木肌に見えません? 花も「サクラ型」ですよね?

なお、サクラ属(Cerasus)という分類に従うか、スモモ属(Prunus)という分類に従うかは、ここでは、立ち入りません。いずれそのことについて取り上げることができたらいいな、と思っています。

学名 Prunus 'Rainier'
英名  Rainier cherry「レニエ・チェリー」
和名 レニエ・チェリー
バラ科(Rosaceaeスモモ属(Prunus


D
 
2024.11.02撮影               2024.11.02撮影

 
2024.06.07撮影               2023.08.11撮影

レニエ・チェリーは、商業的に流通している「果物」、シンブルベリーは、美味しいけれど触ると崩れるので商業的に輸送できない実、サーモンベリーは、美味しさが個体により大きく異なり、かつ、つぶれやすい実、ということで、商品化しにくい物。そして、今日最後のイヌバラは、ローズヒップを産します。

ローズヒップというのは、バラならほとんどどれでも結ぶ実で、食べるかどうかは、結局は、手で扱いやすいかどうか、だと思います。わたしは、他のバラのローズヒップとイヌバラのローズヒップの味を食べ比べたことがないので分かりませんが、イヌバラは扁平なので縦に切りやすいです。


学名 Rosa canina
英名  Dog rose「犬のバラ」
和名 イヌバラ(犬薔薇)
バラ科(Rosaceaeバラ属(Rosa

イヌバラの葉の画像だけで、どのバラか当てろ、というのは、いかにも無茶苦茶。でも、キイチゴ属(Rubusでも、スモモ属(Prunus、あるいは、サクラ属(Cerasus)でもない、というところまでは突き止めてくださったか、と思います。


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