2024.04.07撮影(花柄に黄緑色の虫がとまっている?)
今日は、先週に始めました、マゼンタの花シリーズのつづきです。
シリーズ1回目、2回目は、シャクナゲ(Rhododendron)でした。
途中でシャクナゲ番外編をはさんで、
今日、マゼンタの花シリーズの3回目は、サーモンベリー(Salmonberry)です。和名があるかどうかよくわかりません(=見つかりません)ので、英名をカタカナにして「サーモンベリー」としておきます。
「ベリー(berry)」は、「ストローベリー(Strawberry)」「ラズベリー(Raspberry)」「ブルーベリー(Blueberry)」の「ベリー」ですが、「ベリー」とは何か、というのも、「シャクナゲ(日本語でいうところの)」とは何か、というのと同様、こわい話題ですので、避けて通ることにします。
学名 Rubus spectabilis
和名 サーモンベリー【暫定的に】
バラ科(Rosaceae)キイチゴ属(Rubus)
2024.04.17撮影
サーモンベリーは、冒頭画像のように、下向きに咲くことが多いです。ですから、お顔を拝見しようと思えば、下から覗くしかありません(直前の画像)。
撮影するには、全部を自動設定にして、画面の割り振りも考えず、ひたすらシャッターを押し続けます。ただ、光線の向きは計算に入れます。すると、何枚か、写真として通る画像が撮れます。あるいは、高く伸びた枝に咲く花を下から見上げ、普通に撮影します。
上の画像の花は、まだ若い花です。オシベがそろって、まだ固く並んでいます。
2024.04.22撮影
下向きの花が多いんですが、中には、直前の画像のように、ほぼ横向きに咲く花もあります(背景の青い花はブルーベルです)。このサーモンベリーの花は、雨に打たれた後で、花びらが傷んでいます。ぶちぶちと何度も書くが、バンクーバーは雨が多いのよ。人々は、天気予報を見ながら、いつ何をするか決めます。
サーモンベリーの学名 Rubus spectabilis にもどりますと、属名 Rubus は「キイチゴ」、種小名 spectabilis は「目を見張る、見るに値する、愛でるべき、壮観な」というような意味です。これは、この鮮やかな花の色、マゼンタ、から来ていると言っていいと思います。
2021.05.14撮影
キイチゴ属(Rubus)の花の多くは、白ですが、サーモンベリーの花はマゼンタ。
日本固有のバニバナイチゴ(Rubus vernus)も、花の色はマゼンタで、葉や実も、サーモンベリーのと大変よく似ています。でも、ベニバナイチゴの花の色は、サーモンベリーの花の色より暗い色調のマゼンタです。花びらの形を比べてみると、ベニバナイチゴの花びらの先は、サーモンベリーの花びらの先ほど、尖っていません。そのため、花全体の姿が、ベニバナイチゴはややずんぐりと見える一方、サーモンベリーの花はほっそりしています。
バニバナイチゴは日本特産ですが、サーモンベリーは、わたしの住むバンクーバーを含む北アメリカ西海岸固有です。
2012.06.04撮影
直前の画像には、異なる成長段階のベリーが写っています。今はまだ花が咲いている時期なので、このようになるのは、もうちょっと先。
成熟に近づいている実は、画像のほぼ中央、やや左寄りに見えます。つぶつぶが集まっていますよね。このつぶつぶが、もっと熟すと、半透明の濃い朱色になります。それが、イクラそっくりなんです。イクラはサーモンなどの卵、それで、このベリーはサーモンベリー。
このベリー、食べられるんです。わたしは美味しくないと思いますが、美味しいと言う人もいます。美味しい、美味しくないは、当たり外れがあるんだ、とか。
サーモンベリーの葉は、段ボールの、2枚のボール紙(?)の間にはさまれた部分みたいな形をしています。次の画像をご覧ください。
2022.05.13撮影
わたしは、サーモンベリーの花が咲くと、毎年、うれしくなります。数多くのスプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)がほぼ終わってしばらくすると、咲き始めるんですよね。それも、スプリング・エフェメラルのように地上近くに咲くのではなく、地上から少し離れた枝に付くので、花の咲いている感じが全く違うのです。季節が推移していっている、というのがよく感じられます。
2022.04.24撮影
実は、前にもサーモンベリーについて、書きました。わたしの初期の記事(7番目の記事)です。今日書いたことと内容はかぶるのですが、よろしければ、覗いてみてください。