2021.08.03撮影
この粒々は、ローズヒップです。左のは熟していますが、右のは後少し。ローズヒップとは、バラの果実のことをいいます、特に、野生の(=園芸種でない)バラの実のことを。
ローズヒップは、英語の rose hip で、hip だけでも、バラの果実を指します。人間の体の一部を指す hip とは、語源が異なります。
なぜ今日ローズヒップを取り上げたか、と言うと、昨日の「太平洋ヤマボウシ Cornus nuttallii」の実に続き、収穫の秋だからです。バンクーバーは、昨日、今日、めっきり秋になりました。
ヤマボウシの実は、拾えば食べられます。でも、ローズヒップは、摘んだだけで食べられる人はなかなかいない。う、すっぱい。バンクーバーの秋の雨が始まる前に収穫して、その上に食べられるように処理しないと、食糧にはできません。
今日ご紹介のバラは、バラ属(Rosa)の、イヌバラ(Rosa canina)です。色は、ピンク〜白。うちのは白です。花弁は、バラ科(Rosaceae)共通の5弁(園芸種等を除く)。
学名 Rosa canina「イヌのバラ」
英名 Dog rose「イヌのバラ」
和名 イヌバラ
次の2枚の画像は、花のまだ若いころと、時期がやや進んでからのもの。
2022.06.24撮影
2022.06.18撮影
次の画像では、花のいろいろな段階を見ることができます。硬いツボミは見えませんが、ふくらんだツボミ、咲いている花、花びらの散りたて、ガクが反り返って花托が果実に発達しかけているもの・・・
2021.06.04撮影
次は、まだ緑色のローズヒップ。茶色いオシベがくっついたままなのが見えます。
2021.07.19撮影
そして、ローズヒップが鈴なりになったところが、これ。
2021.07.31撮影
ローズヒップを取り入れる時には、トゲに注意してください。野生のバラのトゲには恐ろしいものがあります。チクッではなく、グサッと来ます〜〜(経験済み)。実の表面にもトゲがあります。
ローズヒップは、甘味料を加えて、煮て、シロップやソースやジャムのようなものにします。どの砂糖類を、どの分量使うかは、好みで。わたしは、贅沢に、ハチミツを使います。
熱を加える前に、ガクとヘタと中のタネを、わたしは小さいナイフで取り除くのですが、先に熱を入れて甘煮したものを、ザルなどに当てて、こす、という人もいます。
ローズヒップはビタミンCが豊富で、人間が食べてソンはありません。しかし、鳥が秋から初春にかけて、このヒップを食料とします。そのことを考えれば、人間がヒップを取ってしまうのは憚られます。また、バンクーバーでは、ローズヒップは雨でダメになってしまいうまで美しいので、庭に残しておくのもいいです。
2021.05.28撮影