78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎東京シャープストーリー(第3話)

2018-11-13 17:22:02 | 東京シャープストーリー

※読む順番
◎仕事上のコミュニケーションを今更頑張った話(第1話第2話最終話

◎東京シャープストーリー(序章第1話第2話

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【第三部:事件起きちゃった】

 8月21日、事件は起きた。シャープと70歳女性スタッフが口論。真面目で勤務能力も高いシャープを良く思わない女性スタッフが最低一人は居た。女性同士の人間関係の複雑さ、やりにくさは男性のそれを凌駕するものだと聞いたことはあるが、まさかここまでとは。

(僕)「今日の出来事について、僕なりに考えたことなんですけど、かくかくしかじか」

(シャープ)「うーん、そういうことじゃないんだよなあ」

 僕はシャープの助けになりたい、ただそれだけだった。

(僕)「いつでも泣いて良いんですよ。僕の胸はいつでも空いていますから

(シャープ)「使いませんよw」

 この頃から僕は真面目キャラのみならず、ちょっとした変態キャラも晒すようになっていた。真面目キャラがいつ飽きられるか分からないし、次の一手を模索していたのだ。
 しかし、そんな冗談を言っている場合では無かった。

(シャープ)「僕さんも早く次のステップに進めるように頑張ってね、10月15日までに」

(僕)「えっ!?」

 毎月15日は締日。そして10月のそれは半期に一度の契約更新日であることも意味する。
 そんな日を指定してきたシャープの真意とは、まさか――

(僕)「辞めてしまうかもしれません」

 9月のある日、部門マネージャーと店長に相談した。

(店長)「確かにシャープさんが居なくなると店としても困る」

(僕)「ハイ。とても寂しくなります」

(店長)「それはあなたの感情でしょう。そうじゃなくて店の戦力が居なくなることが問題なの」

 僕の話を聞いた店長は、シャープに何らかの話をした。その結果、シャープは10月16日以降も仕事を続けてくれることになり、今に至る。
 最悪の事態こそ免れたが、シャープが今後いつ辞めてもおかしくない現状に変わりは無かった。

 シャープは何も悪くないのに、何故たった一人で苦しまなければならないのか。

(僕)「シャープさんの良いところは笑顔だと思います。だから笑って下さい。そうすれば、みんなも笑顔になってくれると思います。憎しみをこれ以上生み出さない為にも」

(シャープ)「あのね、彼氏は私のこと全部好きって言ってくれるのw」

(僕)「!!!」

(シャープ)「だから大丈夫よ」

(つづく)


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