引き続き、イコライザアンプの製作ですが、いまさら書く必要がないかもしれませんが、自分の勉強のために書いておきます。
RIAA特性で記録された音楽情報を元に戻す必要があります。これを行うには、下記図に示されたRIAAのプレイバックカーブの特性を持った回路を製作する必要があります。
このカーブの数値表は下記。
このカーブを得るための等価回路は、下記になります。
この回路は、低音上昇回路と高音下降回路を組み合わせたものとなっています。Aの回路は、低い周波数では、C1はインピーダンスが大きく、高い周波数ではインピーダンスが低くなり、極端に言えば下記のような状況になります。
この回路では、低周波では出力は
Vol=(R2+R3) / (R1+R2+R3) * Vi
高周波では出力は
Voh=(R2) / (R1+R2) * Vi
とR3の影響の分低音上昇回路になります。
回路Bでは、ご存じ6dB/octのローパスフィルタです。回路Aの出力インピーダンスZaとR4とC2により計算されるカットオフ周波数から下降していきます。
この回路A, Bにそれぞれプレイバック特性に近づくよう適切な数値を入れていけば、RIAAイコライザ回路となります。
なるほど・・・
この回路を増幅回路の出力側に適用する場合、例えば出力インピーダンスの低い回路に接続すると、インピーダンスを低くできますが、逆に高い回路に接続すると、この回路のインピーダンスも高めに設定する必要があります。
あまり高いインピーダンスにすると、ノイズの影響がありそうで嫌ですね。現実的には、部品の入手のしやすさも含めて数10k-数100kΩぐらいで考えればいいのかなと思います。
ということで、下記の値が入手しやすそうですのでこの値で。
R1=300kΩ, R2=7.5kΩ, R3=100kΩ, C1=0.04uF, R4=30kΩ, C2=0.002uF
あとは真空管選びと増幅回路ですが、また次回にしたいと思います。
参考文献:百瀬了介著 ハイファイアンプの設計 株式会社ラジオ技術社 1961年
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