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「鏡割りの寓話」の強さ

2023-05-09 22:24:18 | ゲーム
今回は「鏡割りの寓話」の何が強いのか?について書きたいと思います。

はじめに
私はMTGアリーナを兄弟戦争から再開して遊んでいる復帰勢です。兄弟戦争以前のスタンダードには詳しくないのでそのあたりはご了承ください。
現環境スタンダード(機械兵団の進軍)での強さについて書きたいと思います。

寓話の強さは下記があると思います。

①3マナ以上(7マナくらい)のポテンシャルがある
②組み合わせが良いカードが多い

ひとつづつ解説していきます。

①3マナ以上(7マナくらい)のポテンシャルがある

まず、基本性能を見ていきます。


表面
(この英雄譚が出た際とあなたのドロー・ステップの後に、伝承カウンター1個を加える。)

I — 「このクリーチャーが攻撃するたび、宝物・トークン1つを生成する。」を持つ赤の2/2のゴブリン・シャーマン・クリーチャー・トークン1体を生成する。

II — あなたは最大2枚のカードを捨ててもよい。そうしたなら、その枚数に等しい枚数のカードを引く。

III — この英雄譚を追放する。その後、これを変身させた状態であなたのコントロール下で戦場に戻す。

裏面
{1}, {Tap}:あなたがコントロールしていてこれでも伝説でもないクリーチャー1体を対象とする。速攻を持つことを除きそれのコピーであるトークン1体を生成する。次の終了ステップの開始時に、それを生け贄に捧げる。 2/2

各効果について何が強いのか?について解説していきます。

各章の解説

I — 「このクリーチャーが攻撃するたび、宝物・トークン1つを生成する。」を持つ赤の2/2のゴブリン・シャーマン・クリーチャー・トークン1体を生成する。

寓話を唱えたら、まず2/2のゴブリンシャーマントークンが出ます。このトークンは攻撃することで宝物・トークン1つを生成します。

3マナの動きとしてはそんなに強いわけではありませんが、このトークンが強いところは攻撃するだけで宝物を出せるので、ブロックされても関係ないところです。自爆特攻でも1マナ加速ができます。

現状の環境だと、3ターン目に寓話、次のターン4マナ+宝物トークンで「絶望招来」がうてます。この動きを最速でやられるだけでもかなりのアドバンテージを握られます。相手側から見ると、このゴブリンシャーマントークンを残したままターンを返すと、1マナ加速されるので除去したくなります。

かといえ、除去カードをゴブリンシャーマントークンに使うと、まだ2章3章が残っている仕事途中の英雄譚に除去を1枚切らされるのでアド損します。

盤面に残したくないトークンが盤面に出てきて残すとアドバンテージを稼がれる+倒してもアド損するとうわけです。

また、ブロッカーとしても機能するのもポイントです。


II — あなたは最大2枚のカードを捨ててもよい。そうしたなら、その枚数に等しい枚数のカードを引く。

いわゆるルーティングする効果です。

手札交換するだけなら、そんなに強くなさそうに見えますが、2章はとても使い勝手の良い効果です。

MTGでは土地事故ということが起こります。土地が全然引けなかったり、逆に土地を引きすぎてしまったりと、動きが弱くなったりしますが、これを解消できます。事故率が下がるということです。

さらに、強制効果ではないので、1~2枚選んで好きに捨てることができ、手札が良い場合は捨てなくてよいので、メリットしかありません。また最近の環境では「偉大なる統一者、アトラクサ」のような重いカード墓地に落としてリアニメイトして釣り上げる動きが強力で、墓地に捨てる効果として使われます。



III — この英雄譚を追放する。その後、これを変身させた状態であなたのコントロール下で戦場に戻す。


2/2のクリーチャーです。伝説以外のクリーチャーをコピーできます。伝説のクリーチャーをコピーできないし、そんなに強くないのでは?と思いがちですが、そんなことはありません。出たとき効果があるカードと主に相性が良いです。

相性が良いカードとして、「税血の収穫者」があります。出たときに血トークンを生成して、自身をタップして生贄に捧げることで、血トークン1個につき、クリーチャーを-2/-2修正するという効果。血トークンが増えれば増えるほど対応できるサイズが大きくなります。


2個あるだけでもタフネス4までクリーチャーをキシジキのタップ+1マナで除去できます。もちろん、コピーしたトークンを生贄に捧げて起動できるので、キシジキと元の収穫者は盤面に残ります。

今後追加されるカードによっても化ける可能性を秘めた効果です。


このように、どの章も強力な効果になっています。1章は2マナ相当、2章は1マナ相当、3章は4マナ相当と見積もると、7マナのカードを3ターン目におけると言っても過言ではないです。


②組み合わせが良いカードが多い
現環境(機械兵団の進軍)では、組み合わせが良いカードが黒色にあります。直近であったプロツアーでもラクドスカラー(赤黒)が多かったのもこの理由だと思います。

↓トップ8デッキリスト
https://mtg-jp.com/coverage/ptmom23/decklist/0036910/

具体的には下記の3枚
「絶望招来」
「税血の収穫者」
「黙示録シェオルドレッド」

「絶望招来」

クリーチャー、エンチャント、ブレインズウォーカーをまとめて除去できて、対象がないとドローと相手にダメージを与える強力なカード。1章の解説でも書いた通り、ゴブリンシャーマントークンが生き残り攻撃できれば4ターン目に「絶望招来」がうて、アドバンテージが取れます。また、「絶望招来」は黒4+1マナですが、宝物トークンは5色出せるので、色事故防止にもなっています。

「税血の収穫者」

3章の解説でも書いた通り、「税血の収穫者」をコピーすることで実質除去にも使えます。血トークンでルーティングもできるので除去に使わなくても使い道があります。

「黙示録シェオルドレッド」

シェオルドレッドに関しては2章のルーティングで2枚入れ替えれば2ドローで4点ライフ回復もできます。ただ、4ターン目のドローステップ後に入れ替えなので、4ターン目にシェオルを出してからルーティングはできません。3ターン目に寓話→4ターン目にシェオルをだしてルーティングはできないですが、シェオルが盤面にある状態で寓話を出せば使えますし、収穫者のコピーで出た、血トークンを生贄に捧げてルーティングすることでもライフを回復できるので、間接的ですが相性は良いといえると思います。

寓話は単体ではそこまで強いカードではないですが、相性が良いカードが出てくると化け物のように強くなります。マナ加速、ルーティング、コピーと汎用性が高い効果を持っているのでカードの追加でさらに化ける可能性があります。
今後もアドバンテージお化けである寓話を一番うまく使える、かみ合いの良いデッキがトップメタの一角になるのではないかと思います。


おわりに
以上が私の思う「鏡割りの寓話」の強いところです。
今年はスタン落ちしないということなので、この組み合わせは残り続けると思います。
個人的には強力すぎるカードでスタンダードに無い方が良いのではないか?と思っていますが、地味に強いカードなので禁止対応などされないのではないか?と思っています。
どういう対応をしてくれるのかは開発元を信じようと思います。

マジックザギャザリングのスタンダードローテーション変更についての考察

2023-05-08 17:28:24 | ゲーム
マジックザギャザリング公式から、スタンダードのローテーションを2年→3年に変更するという発表がありました。今回はこちらについての私の意見を書いていきたいと思います。

スタンダードに再び活気を

↑この記事の要約はこんな感じです。
・他のフォーマットは人気が伸びているが、紙のスタンダードだけ人が離れている。
・その対策としてスタンダード落ちを2年から3年に変更する
・考えている利点は下記
 ①長くカードが使えることでお気に入りのカードで長く遊べる
 ②既存のアーキタイプの完成度が上がり、柔軟性も出ること
 ③「セレズニア毒性」や「アゾリウス兵士」のようなデッキがミッドレンジデッキの減らす
  →③はうまく読み取れませんでした。おそらく、アグロデッキがミッドレンジ環境の滋養作用になるということだと思います。
・現在検証の段階で完了次第実施予定。本決まりではない

この施策に対する疑問点
テーブルトップのスタンダードに関する対応策ということで、アリーナ(デジタル版)しかプレイしていない私にはあまり関係はないと思いきやそんなことはなく、このままスタン落ちしなかった場合、環境が変わるのか?という疑問があります。

たしかに、長くカードが使えることでお気に入りのカードを長く使えることはうれしいことですが、2年限定とうことで許されていたであろう、強力なカード達がスタンダートに残るこいうことで、環境が固定化されてしまうのではないかということに不安を感じています。

具体的には「鏡割りの寓話」、「税血の収穫者」、「絶望招来」などです。この3枚は先日のプロツアー(世界大会)でも多くの選手が使用したカードであり、現環境で最強クラスのカード達です。

このカード達があることで赤黒のデッキが強く、他のデッキで太刀打ちできない状況が出来上がっています。

特に「鏡割りの寓話」は強力で、このカードを入れたいがために赤を採用するデッキが現れるほどです。「鏡割りの寓話」が強すぎて、入れない理由がない状態になっています。

個人的には、早くスタン落ちが来て、「鏡割りの寓話」が環境からなくなることで、いろんなアーキタイプにも活躍の場ができることを望んでいたので、スタン落ちが伸びたことはあまりうれしくありせん。(私はアリーナしかやっていないのでそういう意見になるのかとも思います。紙で鏡割りの寓話を持っている人は長く使えてうれしいかもしれません)

テーブルトップでは遊んでいないですが、スタンダードがはやらない理由についても私が思っていることがあるので書きたいと思います。

汎用カードが高すぎる
その色を使うのならば、3~4枚入るカードが下記の値段で取引されています。

「鏡割りの寓話」 4,500
「黙示録シェオルドレッド」 8,000
「放浪皇」 5,000
「偉大なる統一者アトラクサ」 7,000

MTGの日本での流通量が少ないから高騰しているということがあるとは思いますが、高すぎでこれだけで2~3万の出費が必要になります。それに加えて2色土地も1枚600~2,000するのでデッキを組もうとすると、5万するのは当たりまえのような世界です。
もちろん、このようなカードを入れないデッキもありますが、デッキのパワーは落ちますし、最大限にスタンダードを楽しもうとした場合には持っておきたいカードであります。

このように金額的に遊ぶためのハードルが高い→アリーナでも同じものが安く遊べるためテーブルトップでは遊ばない+今まで持っているカードで遊べる他のフォーマットで遊ぶ

ここを解決できないと難しいと思います。例えば、汎用で強いカードは再録を頻繁に行うとか、難しいですが、おもいっきてショップ側があまり高値を付けないとか、ショップ側が高値を付けなくてよいような流通量を多くする工夫が必要だと思います。

まとめ
値段が高く、新エキスパンションが出るたびにカードの価値が変動するテーブルトップではお金がかかりすぎるために遊ぶのを控える傾向は強いと思います。そもそも大人向けのカードゲームだったり、海外のタイトルだったりするので、高いのは仕方ないところもあるとは思います。(日本円安だし)
2年から3年に延ばしても、結局1年後にはスタン落ちの波は来てしまいますし、そこまでの延命策にしか過ぎないのではないのか?とも思えます。
長く使えることで、よりぶっ壊れカードが出てきたときに禁止するなどの対応も増えると思うのでバランスを保つハードルも上がり、何かと難しそうな施策だと思いました。
とりあえずスタン落ちしないなら「鏡割りの寓話」は何がしらの対応はしてほしいと思います。