安部氏の党内議論としてきた憲法改正の是非も争点になったが、改憲勢力は国会発議に
必要な3分の2以上の議席を維持し、岸田政権も早期に憲法改正の国会発議を目指す意向を表明し
【戦後最大の危機的な状況にある】との認識を示し防衛力強化などに全力で取り組むと強調した。
本来ならば円安と物価高騰が進む今こそ是非が検証されるべきアベノミクスを功績として取り上げるなど、
個人の過大評価・美化・神格化がはじまっている・・志半ばで凶弾倒れた悲劇として、安部氏一色の状態だ。
【安部氏の悲願は憲法改正が夢だった】と自民党への弔い票の誘い水になっているだけでなく・・・
憲法改正までも同情を寄せる先になりつつあり、安部氏の訃報を改憲の機運の醸成として利用している。
今回の安倍氏の事件を受け:憲法改正が一気に進められる可能性が高まってきた・・・・
憲法改正は、同情によってすすめていいような問題ではなく、いわんや国民に安部氏の遺志を引き継ぐ
理由などどこにもなく、そもそも安部氏が訴えてきた憲法改正の中身は、この国を【戦争できる国】に
変え、さらには国民の権利をうばおうという、とんでもない内容だ・・・
まず、自民党は改憲4項目として【自衛隊の明記】【緊急事態対応】【合区解消】【教育の充実】を挙げ、
安部氏が亡くなる直前まで、ロシアのウクライナ侵略を引き合いに出して・・・・
【闘い抜く人たちは誇りが必要だ、自衛隊の違憲論争に終止符を打つ】など語り、
憲法9条への自衛隊明記を訴えていたが、すでに日本政府は自衛隊を合憲の存在として・・・
違憲か合憲かなどと国民的議論がおこっているわけではなく、憲法に自衛隊を明記しなければ安全が
脅かされるというような問題でもまるでなく、なぜこれほど安部氏が9条への自衛隊明記にこだわったか
その実態は単なる明記では無く、現行憲法の平和主義の息の根を止めるものだからだ・・・
次回は、自民と維新が進める改憲の危険すぎる中味を検討中です。