カール・ポラニー氏の「大転換」という書籍は、きちんと読み解くと、多変参考になる書籍です、名著の一つだと思います
三橋貴明さんが、この書籍を「重要な書」として、一つの講座を開くその意味がよく理解できます
ただ、この書籍を読み進めていくうちに、三橋さんとも、ポラニー自身とも異なった
「もう一段上からの目線」と言いますか、「文明の盛衰を空から眺める(鳥瞰する)目」と言いますか
ある種、アーノルド・J・トインビー的な、「文明の盛衰は、挑戦と応戦によって決まっていく」という
第三者的な目線が必要だと感じました
ポラニーの記述で特に印象的なのが、産業革命期のイギリスにおける、既存の社会構造の破壊についてです
農村に見られる牧歌的(のどかな、のんびりした)な、助け合いの社会構造を”意図的に”破壊することで
飢えて生活ができなくなる人を大量に生み出し、その人々を市場経済に組み込むことで、近代産業革命が成り立った
ということが理解できます
分かりやすく言えば、それまで食料に困っていなかった人々を意図的に飢えた状態に置くことで、「人間を商品として売買した」
ということが一点
それまで個人資産として売買されてこなかった土地を、制度や法律を変えさせて、「土地資産を商品として売買した」
ということが一点
また、助け合い社会の中では「困ったときはお互い様」と融通し合っていた食料を、どんどん市場経済に流通させることで
「食料を手に入れるためには貨幣を稼がなくてはならない」という、貨幣経済に強制的に組み込んでいった
ということがもう一点です
社会的なセーフティーネットを壊すことで、農村社会の人々を強制的に”労働者にした”という意味では、非難を受けるのも無理はありません
しかし、もう少し上からの視点で見た時に、「それがあったから産業革命が進んだ」という、結果的に「必要悪だった」という点もあるわけです
私自身はどう考えているかというと、「自分の欲望のため”だけ”の破壊」や「破壊のため”だけ”の破壊」は
善悪を分けるのが神の意思だとすれば、これはやはり神の意思に反する悪であろう、ということは確かだと思っています
特に「一国による平和が実現する世界」として「パックス・○○○○○○」という言葉があります
今はパックス・アメリカーナの世界であり、現実に、アメリカの力によって世界の平和が維持されている状態ですが
「力による平和」の前には、「力による破壊」が、頻繁に行われていくわけです
過去、アメリカは日本を壊し、イラクを壊し、アフガニスタンを壊し、様々な国を壊してきましたが
これが、単なるアメリカのエゴによって壊され、その後内戦状態が続いたり
奴隷のような状態が長く続き、復興もできない状態に置かれた場合は、やはり悪になるのかな?と思います
いまはこの、「パックス・アメリカーナ」が壊れようとしていることは確かだと思います
生意気なロシアを壊すことで、アメリカが力を取り戻そうとしているが、それが上手くいかないで苦しんでいる状態に見えます
鳥のように空から地球を眺めると、そのような状態に見えなくはありません
私は、「アメリカは、神の目から見て良いことも行ったが、悪と判定されることの方が多かった」のではないかと思っています
真実は神のみぞ知る、でしょう
きょうの及川幸久さんの動画では、アメリカの”あがき”が伝えられています
私も及川さんの意見に賛成で、日銀に「円安」を指示しているのは、アメリカのディープステートだと思います
このように、アメリカは他国を犠牲にしてでも、自らの力を維持しようとするところがあります
しかしその動きは、アメリカが日本を巻き添えに、沈んでいくことに他なりません
関連して、「ナショナリズムの美徳」を著したヨラム・ハゾニー氏がひとつ面白いことを指摘しています
日本は戦後、吉田茂首相が、「国家主権の放棄」とも言える判断、「自国防衛の他国依存」を決め、戦後体制が固まりましたが
実は、EU各国のNATO加盟もまた、EU各国による「主権放棄の判断」だったことを指摘しています
これは大変面白い指摘だと思います
だから、NATO加盟国であるEU諸国は、ロシアと喧嘩をしたくなくても、アメリカの意向には逆らえないわけです
その理由は、「主権を放棄し、他国に安全をゆだねているから」です
ドイツの哲学者であるエマニュエル・カントは、今のドイツの政治体制に深く影響を与えた人物ですが
このカントが主張していたのが「帝国主義」であり、「一国による平和構想」であり、「世界統一政府構想」でした
このカントの影響を受けたドイツからヒトラーが出てきて、「第三帝国」という一国覇権構想を展開したわけです
そして、ヒトラー敗戦後のドイツに、アデナウアーという首相が出てきて
この人が「ドイツには強い指導者はいらない、ヨーロッパには統一政府を作って、ドイツはその傘下に入るべきだ」
ということを強く主張しました。。。。これが、EU構想、つまりヨーロッパ諸国が統一政府の下で連合する
という構想の元になったわけです。。。結果的には、これも形を変えた帝国主義でした
このように、グローバリズムとは、ディープステートの専売特許のように思うかもしれませんが
その理論的な主柱になる思想は、実はカントのような後世に多大な影響力のある哲学者から出ていたりするわけです
日本人は、こうした事には無頓着ですが、実は「誰の思想を信じるか?」ということは、大切なことなのです
今の日本の保守派の多くが「アメリカ依存症」に罹っており、主権を他国に預けることの怖さを、よく認識していない人が沢山います
残念ながら、アメリカ国内の様々な問題を見るにつけても、アメリカはすでに崩壊し始めています
アメリカによる世界秩序を維持したいと願っても、それは近い将来、かなわなくなるでしょう
及川さんが街宣で言っている通り、このまま日本が精神的に独立を果たさなければ、おそらく、近い将来日本はなくなるでしょう
いまは日本人の、最終の決断が求められている時だと思います
三橋貴明さんが、この書籍を「重要な書」として、一つの講座を開くその意味がよく理解できます
ただ、この書籍を読み進めていくうちに、三橋さんとも、ポラニー自身とも異なった
「もう一段上からの目線」と言いますか、「文明の盛衰を空から眺める(鳥瞰する)目」と言いますか
ある種、アーノルド・J・トインビー的な、「文明の盛衰は、挑戦と応戦によって決まっていく」という
第三者的な目線が必要だと感じました
ポラニーの記述で特に印象的なのが、産業革命期のイギリスにおける、既存の社会構造の破壊についてです
農村に見られる牧歌的(のどかな、のんびりした)な、助け合いの社会構造を”意図的に”破壊することで
飢えて生活ができなくなる人を大量に生み出し、その人々を市場経済に組み込むことで、近代産業革命が成り立った
ということが理解できます
分かりやすく言えば、それまで食料に困っていなかった人々を意図的に飢えた状態に置くことで、「人間を商品として売買した」
ということが一点
それまで個人資産として売買されてこなかった土地を、制度や法律を変えさせて、「土地資産を商品として売買した」
ということが一点
また、助け合い社会の中では「困ったときはお互い様」と融通し合っていた食料を、どんどん市場経済に流通させることで
「食料を手に入れるためには貨幣を稼がなくてはならない」という、貨幣経済に強制的に組み込んでいった
ということがもう一点です
社会的なセーフティーネットを壊すことで、農村社会の人々を強制的に”労働者にした”という意味では、非難を受けるのも無理はありません
しかし、もう少し上からの視点で見た時に、「それがあったから産業革命が進んだ」という、結果的に「必要悪だった」という点もあるわけです
私自身はどう考えているかというと、「自分の欲望のため”だけ”の破壊」や「破壊のため”だけ”の破壊」は
善悪を分けるのが神の意思だとすれば、これはやはり神の意思に反する悪であろう、ということは確かだと思っています
特に「一国による平和が実現する世界」として「パックス・○○○○○○」という言葉があります
今はパックス・アメリカーナの世界であり、現実に、アメリカの力によって世界の平和が維持されている状態ですが
「力による平和」の前には、「力による破壊」が、頻繁に行われていくわけです
過去、アメリカは日本を壊し、イラクを壊し、アフガニスタンを壊し、様々な国を壊してきましたが
これが、単なるアメリカのエゴによって壊され、その後内戦状態が続いたり
奴隷のような状態が長く続き、復興もできない状態に置かれた場合は、やはり悪になるのかな?と思います
いまはこの、「パックス・アメリカーナ」が壊れようとしていることは確かだと思います
生意気なロシアを壊すことで、アメリカが力を取り戻そうとしているが、それが上手くいかないで苦しんでいる状態に見えます
鳥のように空から地球を眺めると、そのような状態に見えなくはありません
私は、「アメリカは、神の目から見て良いことも行ったが、悪と判定されることの方が多かった」のではないかと思っています
真実は神のみぞ知る、でしょう
きょうの及川幸久さんの動画では、アメリカの”あがき”が伝えられています
私も及川さんの意見に賛成で、日銀に「円安」を指示しているのは、アメリカのディープステートだと思います
このように、アメリカは他国を犠牲にしてでも、自らの力を維持しようとするところがあります
しかしその動きは、アメリカが日本を巻き添えに、沈んでいくことに他なりません
関連して、「ナショナリズムの美徳」を著したヨラム・ハゾニー氏がひとつ面白いことを指摘しています
日本は戦後、吉田茂首相が、「国家主権の放棄」とも言える判断、「自国防衛の他国依存」を決め、戦後体制が固まりましたが
実は、EU各国のNATO加盟もまた、EU各国による「主権放棄の判断」だったことを指摘しています
これは大変面白い指摘だと思います
だから、NATO加盟国であるEU諸国は、ロシアと喧嘩をしたくなくても、アメリカの意向には逆らえないわけです
その理由は、「主権を放棄し、他国に安全をゆだねているから」です
ドイツの哲学者であるエマニュエル・カントは、今のドイツの政治体制に深く影響を与えた人物ですが
このカントが主張していたのが「帝国主義」であり、「一国による平和構想」であり、「世界統一政府構想」でした
このカントの影響を受けたドイツからヒトラーが出てきて、「第三帝国」という一国覇権構想を展開したわけです
そして、ヒトラー敗戦後のドイツに、アデナウアーという首相が出てきて
この人が「ドイツには強い指導者はいらない、ヨーロッパには統一政府を作って、ドイツはその傘下に入るべきだ」
ということを強く主張しました。。。。これが、EU構想、つまりヨーロッパ諸国が統一政府の下で連合する
という構想の元になったわけです。。。結果的には、これも形を変えた帝国主義でした
このように、グローバリズムとは、ディープステートの専売特許のように思うかもしれませんが
その理論的な主柱になる思想は、実はカントのような後世に多大な影響力のある哲学者から出ていたりするわけです
日本人は、こうした事には無頓着ですが、実は「誰の思想を信じるか?」ということは、大切なことなのです
今の日本の保守派の多くが「アメリカ依存症」に罹っており、主権を他国に預けることの怖さを、よく認識していない人が沢山います
残念ながら、アメリカ国内の様々な問題を見るにつけても、アメリカはすでに崩壊し始めています
アメリカによる世界秩序を維持したいと願っても、それは近い将来、かなわなくなるでしょう
及川さんが街宣で言っている通り、このまま日本が精神的に独立を果たさなければ、おそらく、近い将来日本はなくなるでしょう
いまは日本人の、最終の決断が求められている時だと思います
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